非鉄関連
1997年10月25日
[back numbers]

  1. 特金スクラップ相場、ニッケル、チタン系弱い

  2. 内外の鉛・亜鉛市況動向(97年8月)

  3. 第3四期業績は純利益が大幅増−米アサルコ

  4. 大阪非鉄金属商工協組が11月に技術者研修

  5. インタビュー−金澤・住友シチックス尼崎社長

  6. 有価証券含み損23億円(昭和アルミ)



特金スクラップ相場、ニッケル、チタン系弱い


殊金属スクラップの市中相場は、ニッケル系とチタン系でそれぞれ若干下げている。海外ニッケル相場が低調に推移していることや、為替の円安に歯止めがかかってきたこともあり、小幅下押す展開となった。

 10月第4週現在の市中価格は、ニッケル新切れ・しゃぶりでキロ10円引き下げ、620円どころとなっている。

 LMEニッケル相場は、前月平均で辛うじて6500ドルを維持したものの、今月に入ってさらに下落。6300ドル台の水準へと落ち込んでいる。

 一方、為替はいぜんとして円安基調で安定しているが、1ドル=120円台を割り込んで以降、さらなる円安を期待しにくい状況になってきた。

 こうした環境から、足元の市中相場はやや弱いところで推移している。ステンレスメーカー側の製品価格値戻しが不十分で、増産基調を続けるのが難しくなってきたことも、スクラップへ微妙に影響しているようだ。

 また、チタンスクラップは、米国などへの輸出にやや陰りが出ていることもあり、5―10円という小幅な下げになっている。

 なお、その他コバルト系などの各スクラップ価格は、横ばい基調が続いている。


内外の鉛・亜鉛市況動向(97年8月)


97 年8月の内外鉛・亜鉛相場は、LME亜鉛相場が1740ドルに暴騰したうえに為替の円安もあり、国内亜鉛建値は月初22万5000円から期中で24万1000円に引き上げられた。国内は海外相場の上げ足が急激過ぎただけにノミナル高で推移した。

 これに対してLME鉛相場は月央にかけて581 ドルと 600ドル割れとなったため、国内鉛建値は期中で4000円引き下げられ10万7000円に改定された。この結果、国内鉛相場は月間4000円程度ダウンした。

【亜鉛】
 激しい仕手戦が演じられているLME亜鉛相場は、1559ドルで月替わりした後も暴騰を続け1740ドルまで上昇した。その後、乱高下を繰り返したが、LME亜鉛在庫が38万700 トンにまで減少を続けたこともあり、1650ドル中心で高止まりした。

 国内亜鉛建値は月初3000円引き下げの22万5000円でスタートしたが、海外高と為替が120 円近くの円安で推移したことから、7日に23万5000円、18日に24万1000円に改定された。

 これに対して、国内亜鉛実需筋では盆休みを中心とした夏休み環境に加えて高値警戒感が拭い切れず、慎重な買い付け姿勢に終始した。市中実勢はノミナル高化したが、それでも月初めの20万円中心から月間2万円程度上昇した。

【鉛】
 LME在庫が11万7800トンどころで安定していたうえに、手掛かり材料難からLME鉛相場は600 ドルがキープできず581 ドルまで下落した。その後、下げ行き過ぎに対する見直し買いと亜鉛相場上昇の影響を受けて月末には630 ドルにまで回復した。

 一方、国内鉛建値は11万1000円の据え置きで月替わりした。その後、為替の円安にもかかわらず海外相場の底割れから10万7000円に引き下げられた。これに対して、新車の販売落ち込みからバッテリーメーカーが買い控え姿勢を続けたのをはじめ、ハンダ錫、無機薬品メーカーでも景気不透明感に加えて、タイを中心とした東南アジアの通貨不安から慎重な買い付けに終始した。この結果市中実勢は月初めの10万円中心から4000円程度水準を切り下げた。


第3四期業績は純利益が大幅増−米アサルコ


アサルコ社の第3・四半期の売上高は6億6100万ドルで前年同期比2・0%増加、純利益は4600万ドルで同669・5%増加した。この結果、第1―3・四半期の売上高は21億1800万ドルで同2・5%増加、純利益は1億3800万ドルで同21・2%増となった。第3・四半期決算にはグルポ・メキシコ社の株式売却に伴う特別利益3170万ドルが計上されている。


大阪非鉄金属商工協組が11月に技術者研修


阪非鉄金属商工協同組合教育情報委員会(加藤義昭委員長)は、11月7、14、21日の3回にわたり、講師に弁護士で藤原法律事務所の藤原弘朗氏を招き、技術者研修を開催する。

 場所は、いずれも大阪市中央区の「アークホテル」で。時間は午後6時30分―8時30分まで。

 カリキュラムは、第1回が契約一般〈(1)契約の成立(口頭、認印、実印、公証認書)(2)保証契約(連帯保証―なるとき、なってもらうとき)(3)売掛金回収(4)破産(5)訪問販売(6)相続(一般知識として)〉、第2回雇用契約〈(1)解雇(2)懲戒(3)パート労働者(4)セクシャルハラスメント(5)離婚(一般知識として)〉、第3回がその他〈(1)従業員による交通事故(2)通勤途上災害(3)刑事事件(一般知識として)(4)弁護士の頼み方、弁護士費用(5)その他〉。

 受講料は、各1回1人1000円。当日会場で徴収。

 受講希望者は、早急に大阪非鉄金属商工協同組合事務所(電話06―251―8910、ファクス06―251―7744)まで。

 連結でも売り上げ400億円が375億円、経常利益12億円が8億5000万円、利益6億円が3億5000万円となる見通し。


インタビュー−金澤・住友シチックス尼崎社長


友シチックスが効率的経営を実現するため、尼崎製造技術本部(チタン、多結晶シリコン、開発商品)と当該販売部門の事業を分社化した「鰹Z友シチックス尼崎」が今月から本格的に営業を開始した。新会社は、シリコンウエハー事業とは経営環境、製品市場の性格、海外事業展開規模などの隔たりが大きいため、分社化することによりそれぞれにふさわしい最適管理体制の下で集中的・効率的な事業運営を目指す。事業はチタンを主柱に、地球環境保全の旗手クリーンエネルギーとして一般住宅に幾何級数的な広がりを見せている太陽光発電向け多結晶シリコン基板をはじめ、LSI用高純度チタンなど次世代を担うものである。「生まれたての会社であり、早く一人前の会社として世間に認知してもらうこと。それは株式上場を果たすことであり、最短距離で効率良く上場を目指すことと、小回りが利く規模となったため、いろいろなことに挑戦していきたい」とする金澤清次新社長に新会社の今後について語ってもらった。

 新会社への抱負からお聞かせて下さい。

 「最短距離で効率よく上場を果たすことであり、小回りを利かせて効率的経営を徹底的に追求したり、チタン、多結晶シリコン、高純度チタンに次ぐ芽を探り出したり開発したり、いろいろ挑戦していきたい」

 チタン部門の現状と今後の展開については。

 「基本的にチタンは安定しており、当社事業のベースであることから、世界のトップメーカーとして努力を重ねていく」

 「かつての需要の70%から最近では60%以下に減少したとはいえ、マーケットの主力は航空機向けに変わりない。冷戦構造の終結で軍需が落ち込んだ一方で、民需が増加しており、世界の昨年のゴルフ向けチタン消費は4000−5000トンにも達し、軍需向けを上回った。もっとも昨年はブームに乗って作り過ぎで、実勢は2000トンから2500トンそこそこと見ている」

 「チタンはゴルフをはじめ民生品で伸びている。最近の特徴として店売り・小売りで著しく増加している。どの分野に消費されているか定かでないが、チタンが汎用品になってきた印であろう。チタンは身近なものに使われており、先のメガネフレームほどではないにしろ、トピックスとしては新潟の燕で食器への使用が話題となっている」

 「チタンはアルミ、ステンレスに比較して生産量が少なく、リバース圧延機での冷延でも生産量が少なく、半日で終わるケースもあり、前工程、後工程における温度調整などに手間がかかり、ロールマージンを高いものにしている。大量生産型からニーズに迅速に対応できる少量多品種型など、最適製造技術も含めたコストダウンが課題である」

 「生産量はステンレスの1割が目標であるが、現状ではまだまだ程遠い状況にある」

 「スポンジチタンの供給は自由圏で国内2社と海外のタイメット、オレメットだけで、共産圏でカザフスタン、ロシアと中国で生産されているにすぎない。日本の高品質スポンジチタンが要求される航空機向けの需要好調から、本来3割程度である輸出が現状では5割を超えている」

 「現在、月間1150トン体制でフル操業にあり、還元炉の増設をはじめ破砕プレス、整流器などの増強で来年は公称通り月間1250トン・年間1万5000トン体制にする計画で進めている」

 和歌山シチックスソーラーを設立、国内最大級の太陽光電池向け多結晶シリコンウエハーの本格生産を来年春から開始しますが。

 「太陽光発電市場は有望で、企業として市場魅力に溢れている。個人住宅向け市場が急激に拡大を続けており、太陽光発電システムメーカーも相次いで生産ラインを増設している」

 「また、モジュールとして波型にするとか、鏡面面積を広げ変換効率を高めている。太陽電池用シリコン基板は太陽電池基板センターの販売グループ、開発室、製造部製造グループ、Sプロジェクト推進室で取り組んでおり、角形の多結晶シリコンウエハーを生産するもので、スライシングにワイヤソーを導入。Sプロジェクトは工場が立ち上がり次第、発展的に解消する予定」

 「生産規模としてシリコン基板月間30万枚でスタートし、2000年には150万枚に増強する計画で、2000年の多結晶シリコンウエハーの売り上げ77億円を見込んでいる」

 高純度チタンについては。

 「高純度チタンはスパッタリングターゲット材として供給され、ゲート電極材、バリア材、配線材料などに使用されており、4N5−5Nの生産量は月間4−5トン。新ヨウ化物法の開発で6Nの高純度チタンの生産も出来るようになったが、市場の動向に従って現在は5Nを狙い打ちにしている」

 粉末チタンの生産および用途は。

 「ニアネットシェイプ成形が可能なため、加工コストの大幅低減が図られ、合金組成設計の自由度が高く、新規材料の創製が可能であり、用途は広い」

 「粉末冶金の粉末は低酸素と成形性の良いものが要求されるが、当社は成形性に優れたHDH(水素化脱水素)と高品質低酸素のTILOPという2種の粉末を製造し、幅広いニーズにこたえている」

 「特に、自動車、射出成形、複合材料には低価格・高品質なものが要求され、また、急冷凝固による微細化も不可欠といったニーズに対してTILOPの評価は高い」

 新会社の売り上げ予想と上場の目標は。

 「チタンは、ボーイング777の増産をはじめとした民間航空機需要好調が2000年まで続くとみられるうえに、昨年の十数%(為替の円安を除く)の値上げに引き続き来年も数%の値上げを予定しており、チタン160億円、多結晶シリコン40億円、高純度チタンなど開発商品30億円を見込んでいる。上場の目標は可能な限りで最短距離を目指したい」


有価証券含み損23億円(昭和アルミ)


和アルミニウムは24日、今中間期末(9月末現在)において有価証券含み損23億400万円が算出されたと発表した。簿価45億3400万円と時価22億3000万円の差額。

 なお、中間期末の有価証券含み益も41億1100万円あり、差し引き含み益の総額は18億700万円となる。







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