日
鉱金属佐賀関製錬所(大分県北海部郡佐賀関町)の賀川鐵一常務取締役所長は、先週末「自溶炉1炉での能力増強工事は順調に進んでおり、本年末に完成し、来年1月から粗銅年産42万トンの試験操業に入る」ことを明らかにした。
自溶炉2炉から1炉への転換で画期的なコスト削減を図った同製錬所は、現在、銅事業における第2次構造改革の総仕上げの段階である。
これは年間の溶錬能力を現在の35万トンから42万トンへ増やすとともに、電解能力を35万トンから39万トンへ増強するわけである。(電解能力の場合は佐賀関で22万トンを24万トンへ、日立工場で13万トンを15万トンへ増やす)。これにより世界トップクラスの製錬所を目指す。
増強計画はボイラー、転炉の改修、精製炉と鋳造機の増設、電解工場の拡張等が骨子で、精製炉と鋳造機の増設は各1基で、精製炉は3基、鋳造機は2基となる。
電解工場は日立工場で72槽を増やすが、佐賀関の場合、80槽増やして1076槽となる。
関
東地区のアルミスクラップ問屋で組織する軽金属同友会(会長=小林幸二・小林金属商会社長)がまとめた97年のアルミスクラップ取り扱い実績によると、15万4050トンで前年比10・7%増となり、4年連続のプラスとなった。自動車や住宅需要の伸びを反映し、機械鋳物、ビス付きサッシなどの集荷増が目立ったほか、昨年4月に実施された「容器包装リサイクル法」で自治体の回収が進んだアルミ缶も大幅に増加した。
同友会加盟41社から集計した年間取扱量は過去初めて15万トンを突破。需要の伸びたサッシや機械鋳物が軒並み大幅増となる一方、工場からの発生スクラップである新切れやベースメタルなどは減少した。工場の海外移転が進んだうえ、軽圧やダイカストなど需要家が直接スクラップを利用し始めたことなどが響いた。
品種別の内訳をみると、トップはアルミ缶で2万5392トン(同15・6%増)。次いでビス付きサッシの2万911トン(同15・7%増)、機械鋳物の1万6704トン(同15・9%増)、切り粉の1万5445トン(同11・8%増)、63Sの1万5249トン(同11・6%増)などとなった。
一方、97年末の在庫は5472トンで同2・5%増と2年連続のプラス。
同調査は軽金属同友会加盟社を対象に毎年行われているもので、今回は回答のあった39社の報告を集計。1社当たりの年間取扱量は3851トン。
サ
ミットアルミ、大紀アルミニウム工業所など大手アルミ二次合金各社は、ADC12の2月積み出荷価格をトン3000円引き上げる方針を固め、ダイカストメーカーなど需要家との交渉に入った。前月までの原料スクラップの上昇を引き続き販価に転嫁するほか、足元の自動車需要が比較的堅調に推移していることを交渉材料に2カ月連続の値上げを目指す。
この結果、合金メーカー各社の提示するADC12の出荷価格はトン22万円前後とみられる。
1月積みの価格交渉では5000円アップの提示に対し、ダイカストメーカーなどの抵抗もあり、2000―3000円の上げ幅にとどまった。このため、これまでの原料の上昇分(5000円)を吸収できておらず、各社の収益はいぜん悪化。さらに2月に入り、各メーカーとも原料の購入価格を5000円程度引き下げる意向を打ち出したものの、市中のタイト感を反映し、思うように進展していない。
一方、1―3月期の自動車生産は「当初計画よりも大きな落ち込みはない」(大手メーカー役員)ことから、各社の生産状況は引き続きフル操業に近い。
こうしたことから、各社とも需要の堅調を追い風に原料価格の未達分を需要家各社に要請する考えで、ひっ迫する収益の改善を図る。
97
暦年の伸銅品問屋の月別平均在庫は3万5083トンで前年比1・5%増加した。銅・亜鉛両建値が続落基調をたどる中、在庫評価損を回避しようとする伸銅品問屋が極力在庫を減らそうと努力したにもかかわらず、需要の減退がそれを上回った格好となった。このため昨年末の在庫は3万5000トン台へと一段高いレベルに切り上がった。
日本伸銅品問屋組合連合会(会長=吉江俊雄・三伸社長)が偶数月の年6回、東京、大阪、名古屋、京都の4支部で銅・黄銅5品種、洋白、リン青銅の12品種の在庫を集計しているもの。
ここ1年間の偶数月の品種別在庫集計は別表の通り。それによると、92年は4万前後だったが、93年3万6000トン台、94年3万5000トン台、95年3万6000トン前後、96年3万4500トンと漸減傾向をたどってきたが、97年になって3万5000トンへと増加した。
昨年の場合、消費税導入前の駆け込み受注が入った4月から8月まで3万4000トン台まで減少したが、その後の需要低迷で10月3万5000トン、12月3万6000トンへとステップアップ。
品種別では黄銅棒1万5230トンで前年比0・7%増、黄銅条5279トンで同1・6%増、銅管3618トンで同1・6%増、銅条2707トンで同8・2%増加した。
これらのうち、黄銅棒は住宅関連需要の低迷などで年後半から徐々に増え出し、銅管はエアコンの販売不振を背景にしながら在庫調整の動きが見られる。銅条は電子材向け受注が秋口でピークを過ぎたこともあって、年末には3000トン台となった。
三
菱商事は9日、非鉄金属本部の廃止などを含む金属グループの大幅な組織改編を発表した。4月1日付で現在の4本部18部を機能別に2本部12部体制に再編するもので、非鉄金属本部は鉄鋼原料本部とともに新設される「金属資源本部」に統合される。同本部は4部2室で構成され、本部長に日和崎一郎常務が就任し、現非鉄金属本部長の福田勇取締役は金属担当役員補佐として事業投資と環境、非鉄金属を担当する。
金属資源本部の各部の事業内容は、「メタル事業部」がベースメタル事業部の銅、白系の地金・原料と軽金属事業部、宝飾品を除く貴金属・メタル市場部、ニッケル合金鉄部のニッケル地金と合金鉄がそれぞれ統合される。「鉱石事業部」は、ベースメタル事業部とニッケル合金鉄部の各鉱石部門と鉄鉱石部からなる。「石炭・原子燃料事業部」は石炭部と原子燃料部の統合。「金属資源企画開発部」は新設で、各部のヘッドクオーター機能を持ち、事業戦略の企画・立案に特化する。
「金属資源本部」の各部室の担当部長、室長は次の通り。
▽金属資源企画開発部長=中沢泰二(現鉄鉱石部長)
▽メタル事業部長=持原鐸朗(現ベースメタル事業部長)
▽鉱石事業部長=長谷川稔(現ニッケル合金鉄部長)
▽石炭・原子燃料事業部長=前北正幸(現原子燃料部長)
▽経済開発プロジェクト室長=中沢泰二(兼務)
▽宝飾品事業室長=福田勇取締役(兼務)
軽
金属製品協会は、日本規格協会から95年度から3カ年計画で委託を受けていた、アルミ表面処理JISの国際整合化作業を終了し、このほど改正原案を答申した。陽極酸化処理の基本規格であるJISH8601のほか、試験方法規格など16規格(パートを含む)を改正している。
JISの国際(ISO)整合化は、規制緩和および非関税障壁撤廃という国の施策に沿って、95年度から3カ年計画で全分野にわたって進められてきた。アルミ表面処理分野では、軽金属製品協会が日本規格協会からの委託で、国際整合化のための実験研究、調査研究、原案作成審議を進め、新規格を含む改正案を答申したもの。
今回の改正案では、基本規格JISH8601(陽極酸化皮膜規格)について、ISO9000Sが普及するとしても、今後もJIS表示許可工場制度を存続させる必要があるとの判断から、従来の規格値を残しながら、ISOに規定されている皮膜品質のガイドライン的内容を全面的に導入、また、JISH9500の陽極酸化処理作業標準を廃止するなど大幅な見直しを行った。
試験方法規格は、従来からISO審議に参加、整合を図ってきたが、今回の改正案では試験条件、評価方法など一層の整合化が図られている。
また、複数の試験方法が規定されている規格では、ISOとの整合性を明確にするため、パート制(部)を導入、JIS規格番号を細分化した。なお、JISH8602(陽極酸化塗装複合皮膜)は、対応する国際規格がないため、今回の改正対象から外れている。アルミ表面処理のJIS新体系は次の通り。
▽現行JIS規格H0201(表面処理用語)→改正後JIS規格H0201(表面処理用語)=ISO7538
▽H8601(陽極酸化皮膜)→H8601(陽極酸化皮膜)=ISO7599
▽H8603(工業用硬質陽極酸化皮膜)→H8603(硬質陽極酸化皮膜)=ISO10074
▽H8680(陽極酸化皮膜厚さ試験方法)→H8680(陽極酸化皮膜厚さ試験方法)(1)8680―1顕微鏡断面測定法=ISO1463(2)8680―2渦電流式測定法=ISO2360(3)8660―3スプリットビーム顕微鏡測定法=ISO2128
▽H8681(陽極酸化皮膜の耐食試験方法)→H8681(陽極酸化の耐食試験方法)(1)8681―1耐アルカリ試験=対応ISOなし(2)8681―2キャス試験=ISO9227
▽H8682(陽極酸化皮膜の耐摩耗試験方法)→H8682(陽極酸化の耐摩耗試験方法)(1)8682―1往復運動平面摩耗試験=ISO8251(2)8682―2噴射摩耗試験=ISO8252(3)8682―3砂落し摩耗試験=対応ISOなし
▽H8683(陽極酸化皮膜の封孔度試験方法)→H8683(陽極酸化皮膜の封孔度試験方法)(1)8683―1染料吸着試験=ISO2143(2)8683―2りん酸クロム酸水溶液侵せき試験=ISO3210(3)8683―3アドミッタンス測定試験=ISO2931
▽H8684(陽極酸化皮膜の変形によるひび割れ抵抗性試験方法)→H8684(陽極酸化皮膜の変形によるひび割れ抵抗性試験方法)=ISO3211
▽H8685(着色陽極酸化皮膜の光堅ろう度試験方法)→H8685(着色陽極酸化皮膜の促進耐光性試験方法)(1)8685―1光堅ろう度試験=ISO2135(2)8685―2紫外線堅ろう度試験=ISO6581
▽H8686(陽極酸化皮膜の写像性試験方法)→▽H8686(陽極酸化皮膜の写像性試験方法)(1)8686―1視感測定法=ISO10215(2)8686―2機器測定法=ISO10216
▽H8687(陽極酸化皮膜の絶縁耐力試験方法)→H8687(陽極酸化皮膜の絶縁耐力試験方法)=ISO2376
▽新規格H868X(陽極酸化皮膜の単位面積当たりの質量測定法)=ISO2376
▽同H868X(陽極酸化皮膜の連続性試験方法)=ISO2085
▽同H868X(陽極酸化皮膜に発生した孔食の評価方法)(1)868X―1チャート法=ISO8993(2)868X―2グリッド法=ISO8994
2
月第2週の海外貴金属相場は、金が銀相場の動きをにらみながら300ドル前後で推移しそうだ。銀は米国投資家の大量買い付けに絡んで、今週も波乱含みの展開か。
前週の海外相場は、NYC金が韓国の金回収キャンペーンを嫌気し期近290ドル台に反落。一方、NYC銀は米国投資会社の大量買い付けを受けて700ドルの大台を突破した。週末6日の期近物はNYC金298・8ドルと1週前に比べ4・1ドル安だが、NYC銀704セントと同比93・7セント高、NYMEX白金396・5ドルと同8・4ドル高で堅調。
NYC金市場の取引は銀相場の乱高下の影響から閑散化しており、今週も銀相場の動向を眺めて神経質な動きが予想される。3日に韓国金融機関が金融危機に対応する国民への金収集キャンペーンで1月までに161トン強、15億ドル以上の金が収集されたとの報道が300ドル割れの材料となり、金の新たな供給要因として嫌気されそうだ。また、米株価やドル相場の堅調も圧迫要因と見込まれる。米国の昨年10―12月期決算発表が全般的に増益基調となり、アジア経済危機の米企業収益への影響は限定的と確認され、米株価は再び高値をうかがう動きとなっている。
ただ、銀相場の高騰は金の下値を支えている。NYC市場筋は中心限月の4月物が心理的な下値抵抗線である300ドルを底堅く維持したことで、目先の相場は300ドルを大幅に割り込む可能性が少ないとみている。
一方、銀は3日に米国の著名な投資家、ウォーレン・バーフェット氏が経営するバークシャー・ハザーウェー社が昨年7月から今年1月12日までに銀塊1億2971万オンスを買い付けたと発表、銀相場は700セントの大台を突破した。同買い付けは世界供給量の20%に相当する規模となる。またコメックス在庫は減少傾向で、5日の同在庫量は1億111万オンスで前回より191万オンス減少しており、需給タイト感が根強い。NYC銀市場は当面、仕手戦の動きが予想され、しばらく波乱含みの展開が続きそうだ。白金もロシアの対日輸出契約が進展していないため、金、銀相場次第で高値を追う可能性がある。
通
産省は、CO2削減など産業界の温暖化対策を総合的にフォローアップしていく観点から、同省の関係審議会に7分科会を設置、2月下旬にも化学・非鉄分科会を開催する。昨年12月、京都で開かれたCOP3に対応するため各産業界は自主行動計画を立案してきたが、同分科会では同計画の進展状況をフォローアップするもの。
関係する審議会は産業構造審議会、総合エネルギー調査会、化学品審議会、産業技術審議会の4つで、これら4審議会で合同小委員会を設け、下部機関として鉄鋼、自動車、電気、百貨店など7分科会を置く。
化学・非鉄分科会の構成は、非鉄が日本アルミ連盟、日本伸銅協会、日本電線工業会の3団体、化学は化学とゴムの2団体。
素材産業のCO2排出量は鉄鋼が全体の15%、化学7%、非鉄はアルミ、伸銅、電線3分野合計で1%の比率となっている。
同省では化学・非鉄分科会を皮切りに順次、残りの6分科会を開き、5月中旬の合同委員会で意見を取りまとめる段取り。
全
国アルミ産業労働組合協議会(アルミ労協、柏正次会長)はこのほど愛知県蒲郡市で臨時大会を開催し、今春闘方針を決定した。
基本方針は、(1)賃上げ1万1500円以上、4・5%以上(2)一時金2・5カ月以上、56万円以上(3)年齢別標準者賃金35歳30万5000円(4)所定労働時間1896時間達成―などを骨子としたもの。
日程は、要求2月20―27日、統一交渉日(回答日)3月13日、集中交渉ゾーン3月23―24日、集中解決ゾーン3月25日―27日に設定されている。
第
一電工(東京都千代田区)は9日、99年3月末をメドに光送受信装置の生産規模を現在の年産1000台から同数千台に引き上げると発表した。2機種でNTTから同社仕様品に採用されたため。
同装置は光ファイバーを用いて映像・音声を伝送するもの。NTTが採用したのはビデオカメラなどから伝送される映像信号1チャンネルと音声信号2チャンネルを1本のSM型光ファイバーで最大20キロメートル伝送できる送受信装置など2タイプ。同社は今後、NTT各支店からの受注を見込むとともに、地下鉄ホームや劇場などで使用されている遠隔監視システム用に大手電機メーカー、ビル管理会社などに同装置を積極的に販売、情報通信事業を拡大する方針。
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