三
菱マテリアルは26日、マグネトロン用素材として需要が増えている高品質無酸素銅の量産を製造拠点の堺工場(大阪府堺市)で開始すると発表した。従来は受注生産で対応してきたが、東南アジアを中心にマグネトロンを使用する電子レンジの生産が増えていることに対応するもの。現在のビレット販売量は月間150トンだが、国内およびアジア向けに販売活動を展開していき、99年度には同300トン、さらに2001年度には400トンへと拡大させる計画。
マグネトロンは電子レンジなどのマイクロ波の発生源として用いられる2極真空管。この陽極部に電気伝導性・伝熱性に優れる無酸素銅が使用されており、現在の世界市場規模は年間数千トン規模に達している。
三菱マテリアルが量産化するマグネトロン用無酸素銅の特徴は、溶解鋳造工程における不純物混入を大幅に抑制することで純度を99・998%まで高めた点。ASTM(米国材料試験規格)のクラス1に相当する最高級品質を誇っており、「量産されている無酸素銅の中ではトップレベルの品位」(同社)という。
また、同社独自の脱ガス処理を施すことにより酸素や水素などのガス成分含有量も低減しており、高真空・高温下で放出されるガス量は従来品に比べて半減。さらに導電性や熱伝導性にも優れた長所を持っている。
同社では1968年から完全連続溶解鋳造による無酸素銅の生産・販売を開始。現在は電極などの電気用部材をはじめ、電子管やリードフレーム、端子、コネクターなどに月間6000トンの無酸素銅を販売している。今回のマグネトロン用無酸素銅はビレットでの販売のほか、関連会社の三宝伸銅工業(大阪府)を通じて円筒形のリング状に加工しても販売する予定。
今
月中旬、リスボンで開かれた国際銅研究会(ICSG)に出席した通産省資源エネルギー庁の中沢則夫・鉱業課総括班長は「ICSGでは99年の世界の銅需要について前年比2・5%増の1370万トンと予測しているが、この数値をもう少し幅をもって見るべきだ」との見解を明らかにした。同総括班長の見解などは次の通り。
会議では99年のアジア経済を弱含みと見て、これが銅の需要に与える影響について各国の予測数値をベースに説明した。ただ、中長期的にはアジア経済のポテンシャリティーに期待すると付け加えたが、99年の場合、元の軌道に戻る、と判断するのは時期尚早だろう。
ICSGは世界の銅需要を97年が1310万トン、98年見通しで1336万トンで前年比2%増、99年を1370万トンで同2・5%増加すると策定した。しかし、ディスカッションの中でアジア経済危機などを勘案すると、99年の予測数値は楽観的と見ざるを得ないだろう、と指摘した。
なお、今回のICSG参加国は米、加、チリ、英、日など産銅、消費の18カ国にEU(欧州連合)、IWCC(国際銅加工業者協会)、WBMS(世界金属統計機構)の1委員会、2機関であった。
「98
暦年の伸銅品生産は辛うじて100万トンの大台を維持する見通し」――。日本伸銅協会の田村修・企画運営委員長(古河電工金属事業本部企画調査担当部長)は25日、理事会終了後の記者会見で、「1―10月の伸銅品生産実績85万5000トンを踏まえると、暦年ベースでは前年比15%から16%減少して102万トンを予想している」など伸銅品の需要動向について次のようにコメントした。
1年間の伸銅品月別生産動向は操業日数が多く、また、年度末や下期入りの3月と10月の2カ月間でピークを迎える傾向が強かった。しかし、今年の場合、10月の生産が8万4170トンで、8月の7万1382トン、7、9月の8万1000トン台の低い方から数えて4番目。しかも、10月での比較だと、87年以来、11年ぶりの低水準となった。
前年同月比で見た品種別生産では銅管4月から、同様に銅棒2月、リン青銅板・条1月、黄銅条昨年8月、黄銅棒昨年10月からなど、それぞれ下落し続け、銅管は9月の0・2%増を除けば昨年7月から減少している状態だ。
ただ、リン青銅板・条については昨年10月でも5000トン台といった高水準だったため、足元の4235トンをこのレベルと比較すると21%減という数値が目立って、ちょっとかわいそうな気もしている。
主な需要分野では住宅着工件数の減少の影響を受けたガス機器が振るわず、コネクター、配電、自動車関連などが低迷し続けている。エアコンは99冷年の立ち上がり生産を期待していたが、前冷年末の在庫が200万台を超えるなど思ったほど減らなかったこともあって、立ち上がり生産は来年2、3月にズレ込むのではないか。
また、ゲーム機はクリスマス商戦に向けて新機種が生産されている段階。この分野向けに銅条、リン青銅条など電子部品が組み込まれている。
一方、内需減少を何とか輸出でカバーしようとしているが、買い手市場となった東南アジア向け商談がなかなか契約に結びつかないケースが多いようだ。米国向けは堅調だが、アジアの需要そのものが落ちている。
ト
ーメンの非鉄金属本部(砂金純一本部長)は重点志向として銅と貴金属部門をさらに強化していく方針。これは「厳しい状況の中で限られた経営資源を生かしていくためには、重点的に取り組んでいく必要がある」との立場から、総合商社非鉄部門の中で比較的優位にある銅を中心とした非鉄金属部と貴金属ディーリングの市場商品部の戦略転換を強めている。
とくに銅地金は東南アジアを拠点とした銅荒引線製造工場向けや三国間取引で年間30万トンを供給しているが、この数字は大手商社ではトップクラスにある。
これまでの実績に加えて、東南アジアの銅市場も来年1月からのグレシック銅製錬所の操業開始に伴って需要家サイドでは買い手市場の傾向になることや、アジアの経済情勢も底入れ機運にあるとの見方から、今後とも積極的に展開する考えである。
これにより海外向けの年間30万トンの銅供給数量を35万トンへ増やしていく予定。
なお、同社の98年度上期実績は1132億円(前年度上期1834億円)と銅系、アルミ系、貴金属系ともに前年度を大きく下回った。この内訳は銅系431億2800万円(同706億3700万円)、アルミ系224億9300万円(同465億7000万円)、貴金属475億4300万円(同644億800万円)となったが、収益面では貴金属部門が貢献した。
「下期は良くて横ばい」と見ており、売上高は1000億円強を見込み、通期の売上高は2000億円台をキープする。
東
京都伸銅品商業組合の水原一夫MR委員長(山崎金属産業常勤監査役)は25日の定例記者会見で、「期待していた秋需が不発に終わり、先行き不透明な状態」など最近の伸銅品流通業を取り巻く概況について次のように述べた。
政府は24兆円の緊急経済対策を打ち出したが、民需や個人消費を喚起する効果は薄いのではないか。市場の評価はそのようで、欧米経済の減速懸念でわが国の経済が立ち上がるのは遅れそうだ。
10月の伸銅品生産は8万4170トンで前年同月比16・4%減少し、これで15カ月間、連続して前年同月を下回る状態。特に3月からは2ケタの下落率。
伸銅品の需要分野を見ても自動車、住宅など立ち上がる気配は見えない。電子部品は在庫調整を終えたが、足元は線香花火程度の需要しか戻ってきていない。
エアコンについては99冷年に期待しているが、その立ち上がりは来年1月以降にズレ込みそうだ。
このような状況の中、伸銅品流通業はユーザーの小口短納期手当てが常態化しているため、採算面でかなり厳しくなっている。それに信用不安も加わって積極的な拡販は見受けられない。従って、需要が回復するまで守りの姿勢を固め、収益第一で臨んでいきたいと思っている。
昭
和アルミは、太陽工業(本社=大阪市淀川区、能村光太郎社長)と共同で、昭和アルミ那須製造所内庭園の那須池にアルミトラス人道橋を施工、完成した。アルミトラスは、同社押出事業部のアルミ加工技術と太陽工業のスチールおよびステンレス製のシステムトラスの技術を融合、開発したもの。
今回、使用したアルミトラスはパイプとスリーブの接合方法、スリーブ形状の改善で、より軽量で作業性が良く、現場施工が容易なシステムトラスとして開発された。
従来のシステムトラスは建物の屋根を支える立体トラスとして多く使われているが、耐久性・意匠性が要求される橋梁分野への応用を狙い、全長12メートル、全幅メートル、全高1メートルの人道橋の施工を行った。床材にはアルミグレーティング・アンプリフォームを採用した。
昭和アルミと太陽工業の両社は今後、人道橋の耐久性を実地検証し、商品化へ向けて開発を進める方針。
青
銅合金業界では、底入れ感が次第に広がってきたが、実需が立ち上がってくるとみられる来春以降までは、利益確保に向けて相応の努力を強いられる見通しだ。
同業界では、インゴット市況の指標となる国内産銅建値が約5年来の安値となるトン23万円の水準で推移し、一時は代表品種のBC6種でキロ180円前後まで落ち込み、ほぼメーカーの多くが赤字操業を余儀なくされてきた。
需要も下降をたどり、生産調整の意味合いからも、現状は例年同月比で30―50%の減産体制にある。
ただ、世界的なスクラップタイト傾向や国内での発生薄による原料高をテコに、製品市況は当面の底を脱したとみられ、BC6種でも200円の大台を回復してきた。
景気対策の公共投資効果が、同業界まで波及してくるには、来春以降まで時間が掛かる見通しで、それだれに市況底入れ後の経営が極めて重要となってきた。
金融機関の貸し渋りによる影響も業界内で指摘されており、どれだけ「企業体力」が温存されているかなど、経営の中身が問われる局面が続いていきそうだ。
昭
和電線電纜は26日、三重事業所(三重県)で環境マネジメントの国際規格ISO14001の認証を取得した、と発表した。審査・認証機関は日本環境認証機構(JACO)。
同事業所は、電気銅溶解から最終製品まで電線の一貫生産拠点で、主に裸線、巻線、電力ケーブルを製造。今年1月にキックオフ宣言し、今月25日付で同認証を得た。昨年には環境保全活動が評価され、日本緑化センター会長賞を受賞している。同認証の取得は昨年11月の相模原事業所(神奈川県)、今年9月の仙台事業所(宮城県)に続くもので、来年上期には残る愛知工場(愛知県)を含めて全生産拠点での同認証の取得を計画している。
児玉 豊治氏(こだま・とよじ=元古河鉱業〈現古河機械金属〉専務、元東亜ペイント〈現トウペ〉社長)26日午前7時43分、心不全のため東京都大田区の高野病院で死去、84歳。自宅は大田区久ヶ原1―31―11(電話03―3751―7623)。通夜は27日午後6―7時、葬儀・告別式は28日午前10―11時、いずれも豊島区池袋3―5―9の功雲院(電話03―3971―8865)で。喪主は妻の静(しず)さん。
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