非鉄関連
1999年4月5日
[バックナンバー]

  1. 特恵関税輸入 銅とチタンが1日分で枠を超す

  2. ステン用銀系抗菌剤を開発―住友大阪セメント

  3. 高純度アルミインゴット大型化に注力―日軽金

  4. エマルジョン燃焼システムを開発―博多アルミ

  5. 異形テーパ管を昭和ポールと開発―昭和アルミ

  6. 関東地区アルミ原料買値 2―3円引き上げ

  7. アキュライド社にAKW社株を売却―米カイザー

  8. フライレスの設備、2週間以内に再開―ボリデン社

  9. 三井物産から1億ドル融資―サザン・ペルー

  10. スペインのアルミ押出会社買収完了―アルコア



特恵関税輸入 銅とチタンが1日分で枠を超す


蔵省は2日、特恵関税輸入の日別管理品目のうち、非鉄金属地金の1日分入関実績(速報)を集計した。同省によると銅4万7567トン、鉛5078トン、亜鉛1万3640トン、チタン889・5トンで、これらの中で銅およびチタン2品目がシーリング枠を超えたため、3日付で特恵適用停止となる。また、国別では中国が鉛と亜鉛で、ペルーが亜鉛で限度枠を超えたため3日付で停止となる。1日入関分では、予想通り前年を下回る数量となっており、今年度の銅、鉛、亜鉛の特恵輸入量は2日入関分を加えたとしても前年水準を下回るのは確実とみられる。ただし、チタンは大幅増加となった。

 【銅】
 1日入関分では前年が7万500トンであったので、今年度の入関量はこれを大幅に下回っている。最大のチリが2万3500トンと1万トン減少、フィリピン並びにペルーも減っている。これに対して、新たにインドネシアが2000トン輸入されているのが目立つ程度。主要輸入国からの輸入量は軒並み減少している。

 【鉛】
 前年の1日入関分は1万トン、今年度は5000トンと半減した。韓国がゼロで中国も5000トン弱と大幅に減少している。

 【亜鉛】
 前年度1日分の入関量は6万2000トンであったので、今年度の入関量は大幅減少となった。中国が大幅に減り、ペルーも減少した。タイも大幅な減少をみている。

 【チタン】
 前年の1日入関分が35トンと少量であったチタンは、今年度では台湾からの120トン、カザフスタンの723トンなど大量の入荷が目立ち、大幅増加となった。


ステン用銀系抗菌剤を開発―住友大阪セメント


友大阪セメントは抗菌作用に優れるステンレス用銀系抗菌剤の販売を強化する。同製品は独自の超微粒子製造技術を応用して同社が昨年開発したもの。大腸菌などが24時間後にほとんど死滅する効果があるうえ、手入れ作業が容易といった特徴がある。すでに大手鉄鋼メーカーなどに採用された実績も上げていることから、今後はさらに販売活動を積極化。国内だけでなく海外メーカーにも売り込んでいき、3年後には年間売上高10億円を目指す方針。

 同社の銀系抗菌剤はすでにINAXとの共同開発により商品化した衛生陶器用抗菌セラミックス「キラミック」などがあるが、今回のは世界で初めてステンレス向けに開発したもの。同社独自の超微粒子製造技術を用いて粒径が数十ナノメートルサイズの銀粒子を製造、これをコーティング液に分散させて販売している。販売価格は1キログラム当たり1万5000円。

 抗菌剤はステンレス表面に塗布した後に摂氏300度以上で加熱、すると銀が深さ10マイクロメートルの内部まで拡散して抗菌層を形成する仕組みになっている。このため、従来からある塗装系の抗菌ステンレスに比べると塗膜がないため、表面を本来の光沢のまま保てる利点がある。

 効果についても大腸菌や黄色ブドウ球菌が24時間後にはほとんど死滅するこを確認済み。現在は銅系の抗菌ステンレスなども商品化されているが「純銅と比較した場合の抗菌力は数百倍ある」(同社・新材料事業部)という。また、研磨材入りのタワシで傷だらけになるまで擦ったり、酸やアルカリに浸漬しても性能を維持することが可能。

 そのほか、手入れ作業が容易な点も特徴になっている。同社では汚れが強く腐敗した状態の試験液を使って抗菌効果を調査。その結果、自然乾燥のまま24時間放置したら効果はなかったが、3回すすぎ洗いして同じ時間放置しただけで、菌数を100分の1に減らすことが確認できた。

 そもそも、ステンレス自体は菌を減少させる効果はないが、今回のように表面にわずかな抗菌層を作ることで「汚れにくいと言うステンレスの特性をさらに生かすことができる」と同社では見ている。今後は病院や食品工場などの幅広い分野で需要増が見込まれることから、同社では銀系抗菌剤を新たな収益の柱に育てていく考えだ。


高純度アルミインゴット大型化に注力―日軽金


本軽金属はアルミ電解コンデンサーの需要増に対応するため、高純度アルミインゴットの大型化に注力する。同社は昨年までに関連会社の日本電極と共同で大型化したカーボン製ルツボを開発、インゴットの重さを従来の550キログラムから800キログラムに増やすことに成功した。これを受けて、製造拠点の蒲原製造所(静岡県庵原郡)では精製炉の大型化に着手、現在は全体の約20%の改造工事が進んでいる。今後は電気自動車などの分野でもコンデンサー需要が見込めることから、同社ではさらに大型化への取り組みに力を入れていく考えだ。

 同社は蒲原製造所の電解工場でアルミナを一次電解した後、一次アルミを高純度工場で精製して純度5ナイン・ファイブまでの高純インゴットを製造している。インゴットは名古屋工場で圧延して原箔を製造。これを提携先の日本蓄電器工業でエッチング加工した上で、同製造所にある電極箔工場で化成処理している。

 現在の高純度アルミの生産能力は月400トンで、需要はコンデンサー向けが9割を占める。コンデンサー業界は汎用品のものが海外品との価格競争により厳しい状況だが、大容量化や低インピーダンスを実現した高付加価値品は需要が増えている。これを受けて、同社では高純度アルミインゴットの大型化を追求。インゴットから切り出す有効部分を増やすことで、歩留まり改善に結び付けたい意向だ。

 現在は高純工場内に精製炉を18基保有しており、これまでに約20%の改造工事が完了。今後は電気自動車向けにコンデンサー需要が増える見通しであるため、同社では需要を見ながら大型化工事に着手。すべての炉の大型化を実施すると高純度アルミの能力は同580トン程度まで拡大するという。


エマルジョン燃焼システムを開発―博多アルミ


州地区の最大手アルミ二次合金メーカー、博多アルミニウム工業(福岡県粕屋郡宇美町大字宇美2652―7、田島孝三社長)はこの4月から三建アクセス(広島市中区国泰寺2―1―21、上端剛毅社長)と共同開発した「エマルジョン燃焼システム」を40トン溶解炉に設置し、操業を開始した。同システムは溶解燃料に水を30%添加することが可能で、燃焼排ガスの削減や燃料の節減など環境改善、省エネルギーに大きな効果を発揮する。宮本副社長は「環境改善、省エネに役立つ装置として、燃料に重油など油を使用している企業にこのシステムを販売していきたい」と話している。

 同社は九州のアルミ二次合金メーカーのパイオニアで、鋳物用の生産比率が高いのが特徴。生産量は年間2万4600トン、売上高は50億3900万円(98年3月期)。

 また、同社はアルミ合金地金の製造から鉄鋼用補助材料の製造加工まで産業廃棄物を出さない完全なアルミリサイクル会社として有名で、集塵機の新設・増強などを含め環境改善に力を入れている。

 今回は、こうした環境改善に加え、コストの低減を図る目的から省エネにも役立つ新しいエマルジョン燃焼システムの開発を始めたもので、具体的には昨年10月から三建アクセスと共同開発し、博多アルミの40トン溶解炉に設置して実用化テストを繰り返し、この3月に実用化に成功したもの。すでに特許も出願している。

 同社では、このシステムでは溶解燃料に水を30%添加することが可能としているが、実際は30%以上、40%添加しても熱量がほとんど変わらない技術を開発している、というほどで、現在は50%程度の添加にも挑戦している。

 このエマルジョン燃焼システムを使って操業すると、環境面では(1)炉から排出される燃焼排ガスは40%ほど減少可能(2)燃焼排ガスのNOxが20―30%ほど減少可能(3)燃焼空気量を40%程度減少させるためバーナーなどの燃焼騒音が減少する――などの改善効果が見込める。また、省エネ面では(1)燃料が30%程度減少する(2)粗悪燃料(廃油)をエマルジョン化することで完全燃焼させることが可能となる――などの効果が期待できる。

 なお、このシステムの販売価格は1台700万円―800万円で、問い合わせ先は博多アルミニウム工業(TEL092―932―3132)並びに三建アクセス(TEL082―249―1139)。


異形テーパ管を昭和ポールと開発―昭和アルミ


和アルミニウム(押出品事業部)は2日、アルミ形材用途拡大のために異形テーパ管「アルタイト」を昭和ポールと共同で開発したと発表した。同社では今後3年かけ、月間30トンの販売達成を目指す。


関東地区アルミ原料買値 2―3円引き上げ


東地区の大手アルミ二次合金メーカー各社は2日、4月前半受け入れ分のアルミスクラップ購入価格をキロ2―3円引き上げる方針を固め、関係納入筋に通知した。指標となる新地金相場がLME高で上伸したことを反映した。ただ、4―6月積みの対自動車メーカー向けの合金販価が下落するほか、生産も1―3月比で約2割減少するなど「一段と採算が厳しくなる」(大手メーカー購買担当者)ことから、小幅の引き上げにとどめたい考え。

 この結果、当面の二次合金メーカー購入価格(置き場・現金)は、新切れ・印刷板で120―122円、63Sサッシで118―120円、一品合金で102―104円、ベースメタルで127―129円、機械鋳物で97―100円どころが一応のメドと推測される。

 一方、問屋側は「すでに末端からの買い入れ単価が上昇している」(都内の中堅問屋)として、一部反発も予想される。


アキュライド社にAKW社株を売却―米カイザー


カイザー・アルミナム社は1日、大型アルミ・ホイールの合弁事業AKW社の保有株式(全体の50%)をアキュライド社に7000万ドルで売却を完了したと発表した。アキュライド社はAKW社の合弁相手。


フライレスの設備、2週間以内に再開―ボリデン社


ボリデン社は1日、スペインのロス・フライレス・プラントの操業を2週間以内に再開すると発表した。同プラントは1998年4月の鉱さい流出事故以来、操業を停止している。同社は、先の政府許可を受けて鉱山採掘を再開するとともに、ロス・フライレス・プラントの操業を再開する。

 同プラントの1日当たりの鉱石処理量は1万2000トン、年産能力は亜鉛12万7000トン、鉛4万7600トン、銅5400トン、銀4万7000キロ。


三井物産から1億ドル融資―サザン・ペルー


ザン・ペルー・カパー社は30日、投資資金1億ドルを15年契約で三井物産から融資を受けることで合意に達したと発表した。三井物産は融資の見返りに銅の長期販売権を取得する見通し。


スペインのアルミ押出会社買収完了―アルコア


アルコア社は31日、スペインにあるレイノルズ社のアルミ押出プラント買収を完了したと発表した。同押出プラントは年産能力2万2000トンで住宅向けの形材などを生産しており、国内数カ所にウエアハウスを持つ。





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