鉄鋼関連
1997年8月15日
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  1. 日鉄鉱業が10年度から新5カ年計画

  2. 関東の小棒14社、9月生産計画は2ケタ増

  3. 電気料金15%節減の家庭用省エネ型分電盤

  4. 東京都下水道局がISO9000のモデル工事を実施

  5. 関西の鉄スクラップ動向



日鉄鉱業が10年度から新5カ年計画


鉄鉱業(吉田純社長)は平成十年度から、1.主力の石灰石部門の基盤強化2.非鉄金属部門の拡大3.機械・環境事業の再構築――などを骨子とする五年間の新中期経営計画「START21」の実施に入る。「骨材物流センター」の建設、豪州、チリでの銅合弁事業など、一連の大規模投資に伴う収益・財務体質への影響に対応しながら、社内体制の合理化に注力し、総合資源会社として一層の基盤固めを図る。

 同社は新日鉄グループの大手鉱山会社。平成九年三月期は売上高は八百八億五千四百万円で前年比三・七%増だが、経常利益は二十七億二千二百万円で同五・三%減の増収減益となった。最大部門である石灰石の売り上げ減、砕石部門の設備投資に伴う償却負担などが減益の要因。

 将来の総合資源会社を展望した際、主力事業で業界最大のシェア(年間生産量二千八百万トン)をもつ石灰石部門の基盤強化と、有力な経営の柱に成長した非鉄部門の強化が最大の課題。この一環として、百億円強を投資して骨材の中継基地と新日鉄君津製鉄所向け石灰石の非常貯鉱ヤードである「骨材物流センター」(千葉県袖ヶ浦)を建設中。

 また、七十億円を投資して豪州ポートケンブラで古河機械金属などともに銅製錬事業に進出し、今年三月着手した。さらに、約百億円を投入して十年初めから、チリの銅鉱山エル・ブロンセ鉱山の開発工事に着手するなど、将来を見据えた大規模投資を実施中。

 機械・環境事業部門は売上高百九億円強で全売上高の一三・五%を占めているが、不採算品種の見直し、新製品・新機種の開発を促進するとともに、製造部門を担当する関連会社のリストラにより、グループ体制を効率化するなど、同事業の再構築を図る。

 同社は、現在実施中の七年度から十一年度までの中期経営計画を修正し、新たに十―十四年度までの新計画「START21」の実行に入る。新計画では、一連の投資に伴う財務・収益体質の変化への対応が大きな課題となる。

 このため、現在の従業員一千二百人体制を維持しながら、管理間接部門のスリム化、人事評価の見直しなど、社内体制の合理化に注力する。この効果を含めて、新中期経営計画の最終年度では現状ベースの確保を目指す。

 現存鉱山の将来の終掘をも視野に入れながら、「立ち上がるまでは厳しい状況を覚悟しているが、将来の発展を見据えて決断した」(吉田社長)一連の投資計画を遂行することにより、総合資源会社としての展望を切り開いていく。


関東の小棒14社、9月生産計画は2ケタ増


東通産局が十四日まとめた同管内(新潟県を含む)鉄鋼メーカー十四社の鉄筋用小棒生産、出荷、在庫状況によると、七月の生産量は三十二万四千七百三トンで前月に比べ四・一%増と、六月以降の減産体制をほぼ維持した生産実績見通しとなっている。また、八月生産見通しは二十九万五千四百六十五トンと三十万トン台を割り、七月実績見込み比九・〇%減と夏季減産を背景に、一割近い減産計画を示している。

 しかし、九月計画では三十二万七千二百トンと八月生産見込み比一〇・七%増の二ケタ増となっており、減産体制を維持した水準とはいえ、増加傾向にあることが注目される。

 一方、七月の出荷量(実績見込み)は三十二万三千九百七十六トンで前月比一・一%増と、生産面の伸び率をかなり下回っている。七月末の在庫は十二万一千七百二十八トンで、前月とほぼ同水準。


電気料金15%節減の家庭用省エネ型分電盤


省エネルギー関連機器販売のアイディック(本社=東京都千代田区、船原新社長)と変圧器メーカーのタムラ製作所(同=東京都練馬区、田村逸也社長)はこのほど、電気料金を約一五%程度節減できる業界初の「家庭用省エネ型分電盤」の開発に成功し、発売を開始した。同時に開発した「家庭用節電器」を標準装備し、住宅・マンションの新築・建て替えの際の省エネ型住宅として付加価値化する商品シリーズ。アイディックが全国販売し、初年度の販売目標は二万台。製造はタムラが担う。

 両社はコンビニ、ホテル、事務所、カラオケ業界向けの業務用節電器「省電王」(省エネ用特殊トランス)を開発し市場化、月産約一千台の販売ベースに乗せていた。この節電器と分電盤を一体にした一般家庭用向けの省エネ型分電盤の開発に成功するとともに、大量生産によるコストダウンのメドもついたため発売に踏み切った。

 家庭用節電器は、内部に特殊なトランスを備えており、電圧を約六ボルト引き下げ九十七ボルト程度にする。(電力会社は家庭用向けにロスを見込んで百三ボルト程度供給している)。この電圧水準でも家庭機器は通常通り作動し、電力消費量を約一五%程度少なくできる。

 住宅・マンション業者は、住宅に付加価値(生ごみ処理機、浄水器、二十四時間風呂、インターネットなど)をつけ、他メーカーとの差別化を図っている。今回の家庭用省エネ型分電盤と節電器はこの付加価値化の一環となる商品シリーズ。

 従来、オフィスビルなどの業務用に販売されている節電機器は、一台当たり四十四万円から数百万円するが、今回の家庭用省エネ型分電盤の本体価格は二十万円、家庭用節電器も二十八万円と安価。

 問い合わせは、商品はタムラ製作所・複合部品事業部マ〇四九二―八四―五七四六、販売はアイディックマ〇三―三二六四―三四一一。


東京都下水道局がISO9000のモデル工事を実施


京都下水道局は、下水道事業の効率化と品質管理の向上を目指し、ISO9000シリーズのモデル工事を実施する。同シリーズの採用は地方公共団体では初めてのケース。

 モデル工事の件名および内容は次の通り。

 ▽飛鳥山幹線工事(足立区)=内径三五〇〇ミリ(シールド工法)の一次覆工、長さ三六〇メートル。入札方法は希望制指名競争入札を九月に実施。適用規格は9002。

 ▽小台処理場東処理施設(足立区)=水処理施設、同様の指名競争入札を十一月に実施。適用規格は9002。

 ▽出水川雨水幹線(東久留米市)=内径三五〇〇ミリ(シールド工法)、立杭・一次覆工、長さ八五〇メートル。同様の指名競争入札を十月に実施。適用規格は9002。

 モデル工事への応募要件は、本工事施工に関しISO9000シリーズに準じた品質管理体制が取れることとし、認証取得者や審査登録申請者に限らず、ISO9000シリーズに準じた品質管理体制が取れれば認証未取得者でも応募できる。

 平成十年度も引き続き設備、土木、建築工事等のモデル工事を実施する予定。


関西の鉄スクラップ動向


西地区の鉄スクラップ市況は、今年に入ってからここまで大きくとらえて右肩上がりの推移となっている。市中からは国内のスクラップ価格は国際的な市況商品となったとの声も聞かれる中で需給環境としては引き締まった状態が続いており、市況は年後半にかけても堅調に推移する可能性が高い。

 長期にわたって低位で安定していた鉄スクラップ価格は昨年末、関東の大型二電炉の稼働本格化によって急騰、その後一時軟化の気配もあったが、年明け以降強基調での展開となっている。

 特に九七年一―三月は円安による輸入スクラップ・銑鉄価格の上昇と、さらには高炉各社の市中スクラップ購入数量増が地区内需給のタイト化に拍車をかけた。小棒相場が三万円の大台を割り込むなど製品市況が低水準で推移した中、スクラップ価格はジリジリと上昇し、電炉各社の採算を圧迫する形となった。

 四月に電炉が値下げと据え置きに分かれた後、反騰ムードが台頭。以降、電炉ではウラ価格が潜行したため市況はより複雑な動きを見せ始めた。ヤード業者にとっては消費税率引き上げ、過積載規制の強化、週四十時間制労働への移行などコストアップ要因が集中した時期でもあった。ゴールデンウイーク以降も炉前価格はさらに上向いた。

 六月からは新たに市中スクラップの購入を開始した高炉の影響もあって上級スクラップを中心に高値追いの展開となったが、その後全品種的にジリ高ムードが支配的となった。強気配が全く消えず、市中では「例年とは全く異なる相場で相場の予測も難しくなっている」(ヤード業者)との声も聞かれる。

 海外に目を向けると、米国で国内スクラップの需要が盛んであるうえ、韓国からは距離の近い日本のスクラップに対する引き合いが強い。また東南アジア各国でも新ミルが立ち上がり、米国や日本へのスクラップ需要はむしろ強まっているといえる。

 一括輸入のスクラップも九月まで入着予定がない。いわゆる「相場を冷やす」ような要因はきわめて少ないのが現状。

 一方、関西地区のスクラップ発生自体は年々増加の傾向で、これまでは地区内の発生量を電炉の消費が上回ってきた格好。八月現在、メーカー買値はH2一万七千円どころ中心。年後半は小棒をはじめとした製品市況の推移とともに、電炉各社の生産水準がポイントの一つとなりそうだ。







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