鉄鋼関連
1998年1月19日
[バックナンバー]

  1. トーアスチール、70億円の増資要請

  2. 日本カタン、鉄筋継手で評定取得

  3. 住金がUSJ地区の熱供給会社を設立

  4. 厚板シヤ工組が金融問題相談所を設置

  5. 韓国の鋼管市場、設備調整の動き活発

  6. H形の現状を聞く…野水・東鉄連形鋼部会長

  7. 三井ホームが基礎パネル工法を開発

  8. 鋼材主要品種の市況見通し



トーアスチール、70億円の増資要請


ーア・スチール(野村聰社長)はNKK、丸紅など関係各社に70億円の増資を要請した。金融機関への信用回復が狙い。増資は第三者割当増資となるが、内訳はNKKが35億円、丸紅が15億円、その他の商社など。NKKと丸紅は、すでに増資要請を受け入れる方針を固め、支援体制を強化する。

 当初はNKKが35億円、丸紅が15億円の合計50億円の増資予定だったが、信用確保を強める狙いで増資を70億円に拡大。残りの20億円を丸紅のほか数商社に要請している。その他商社も具体的な検討に入っており、1月中にも結論が出そうだ。

 昨年7月1日現在のトーア・スチールの資本金は239億円。このうちNKK分は36・54%、丸紅分は3・17%。今回の70億円増資で新資本金は309億円となり、出資比率はNKKが39・6%、丸紅が7・3%となる。このほか2,3の商社が初めて出資するケースも考えられる。

 トーア・スチールの株価は、昨年末に一時26円まで下落、今月14日の終値では54円まで回復したものの、額面前後の株価で低迷している。このため、筆頭株主のNKKと主要取引先の丸紅が増資要請に応じることで抜本的な支援体制を強化することになった。

 NKKは98年度下期から福山製鉄所のビレットを供給することで、トーア・鹿島製造所の生産体制を月間10万トンまで引き上げる支援策を打ち出している。さらにH形鋼・鋼矢板生産の一部シフトや、プロジェクト向けの共同営業も進めている。ビレット供給はトーア・姫路製造所向けへも考えている。トーア側ではNKK福山からビレット供給を受けるのに伴い、姫路の50トン炉の休止も検討し、コストダウンを図る。

 トーアでは鹿島のコストダウンと月間10万トンの生産を目指すと同時に、品質の向上、新製品・新鋼種の開発、販売力を強化し98年度下期での黒字化に取り組んでいる。これに対して、NKKは全面支援の方針を表明している。


日本カタン、鉄筋継手で評定取得


本カタン(本社=枚方市、伊藤淳一社長)は鉄筋の機械式継手『カんタンジョイント』で日本建築センターから評定書を取得、土木・建築部門に本格進出することになった。現在、全国4地区で小棒メーカーと同製品の製造・販売面における提携の交渉を続けており、早ければ今年秋以降にも市場に出回る見通しで、最終的には月間5万セットの市場規模を見込んでいる。

 同社は高圧電線用金具のトップメーカーで、自動車用鋳物部品なども手掛けている。94年11月には株式の店頭公開も果たしているが、鋳物関係では自動車向けが全体の80%以上を占めているために、自動車業界の影響を非常に受けやすく、10年ほど前から新規事業への取り組みを強化していた。

 この一環として、小棒メーカーが生産するねじふし鉄筋で使用するカプラーの生産も開始したが、取引先である電炉メーカーの販売動向に左右されることが多いといった難点もあり、同社独自製品の開発を進めていたもの。特に鉄筋の機械式継手にターゲットを絞り、施工性、作業性、価格などを総合的に考慮した結果、端部ねじ方式が一番有利、との結論に達したことから開発を進めていたもの。

 今回、日本建築センターから評定を取得した『カんタンジョイント』は、鉄筋の端部に台形のねじ加工を施した部品を摩擦圧接、カプラーで接合した後にロックナットで締め付けて鉄筋を継ぎ合わせる。特徴としては全天候型の上に特殊工具も不要で、規定の低トルクで締め付けるだけで施工は完了する。カプラーは強靭鋳鉄製で、中央部は八角形状を付けているほか、鋳肌のためにカプラー表面には凹凸があり滑らない。さらに台形ねじの採用でねじ山が損傷しにくく、継手部品のピッチとリードも大きい――など。継手の種類はSD295A、SD345、SD390。サイズはD13ミリから51ミリまでをそろえている。

 なお、評定書の取得にあたっては、同社が保有している試験設備などで一切の対応を行ったほか、研究開発部を中心にしてプロジェクトチームを編成、自力で取得した点も注目される。

 今後の展開としては、全国から小棒メーカー4社を対象として『カんタンジョイント』の製造・販売権を譲渡、同社から小棒メーカーに対してカプラーとねじ部分を供給する一方、小棒メーカーでは摩擦圧接機を置いてねじと鉄筋とを接合させる。早ければ今年秋にも本格的な生産に着手、販売を開始する予定であり、同社としては道路関係など土木部門を中心に、月間5万セット程度の市場規模を見込んでいる。


住金がUSJ地区の熱供給会社を設立


友金属工業、大阪ガス、関西電力および住友商事は16日、大阪此花区のUSJ地区で地域冷暖房事業を行う熱供給会社「大阪此花臨海熱供給梶vを設立することを明らかにした。設立は2月23日。平成12年2月に仮供給を開始し、同13年4月から本格営業を開始する。供給される冷・温熱は、USJパークの各施設および新設されるJR新駅で使われる。総投資額は約50億円、事業規模は年間12億円を想定している。

 新会社は本社を中央区高麗橋に置き、資本金は10億円、大阪ガス、関西電力がそれぞれ40%、住友金属が15%、住友商事が5%を出資する。社長には有本雄美・大阪ガス専務が就任する予定。

 熱供給システムは、電気、ガス併用の冷・温熱供給システムで、供給区域面積は60ヘクタール、熱供給量は冷熱で一時間当たり23ギガカロリー(1ギガは10億)。

 メーンプラントである製氷型ターボ冷凍機、氷蓄熱槽、ガス焚き冷温水機を住金敷地内に置き、サブプラントである蒸気吸収式冷凍機、温水収水式冷凍機、コージェネ設備などをUSJ敷地内に置く。

 今秋からプラント建設に着工、平成12年2月の仮供給、13年4月からの本供給を目指す。なお、住金が熱供給事業会社に出資するのはこれが初めて。


厚板シヤ工組が金融問題相談所を設置


国厚板シヤリング工業組合(中村欽哉理事長)は、金融機関の貸し渋りなどに対応し1月14日から東京・茅場町の事務局内に「金融問題相談所」を設置した。中村理事長の直属組織とし、副理事長と事業金融委員長(村田和久・豊鋼材工業社長)および企業所属支部長が全面協力する体制。相談所の所長には鶴田勉理事・事務局長があたる。設置期間は今年7月13日までの6カ月間としているが、金融情勢のいかんでは、延長の可能もある。利用方法は組合員企業の企業代表者が直接、相談所長に申し込む。今不況下で鉄鋼業界団体が、この種の対応を打ち出したのは今回が初めてのケース。

 同組合傘下の企業は、ほとんどが中小企業で経営が苦しいうえ、金融機関が債権減らしや貸し出しの規制強化の動きにあって、組合各社が金融機関から貸し渋りなどの不当な扱いを受ける懸念が出ている。

 同組合が会員企業を対象に、昨年12月に実施した資金調達アンケートによると、設備投資や売り上げ減少に伴い、借り入れが増加したものの金融機関の貸し出しが厳しくなっている。また、一部業者では、1―3月の資金対応に危機感を強めている実情が浮き彫りになった。

 同組合の中村理事長は昨年末、通産省に同アンケート結果を説明のうえ、傘下企業に最悪事態が発生した場合は(1)政府系金融機関(中小企業金融公庫・商工中金など)を活用・充実してほしい(2)緊急融資を行う場合は組合を窓口にしてほしい―との2点を要望。これに対し通産省は、組合の個別企業問題ではあっても、最悪事態が発生すれば連絡・相談に応じることを了承した。このため同組合では連絡窓口を明確にし、事態に迅速に対応し情報管理を徹底させることにし、14日の役員会で金融問題相談所の設置を正式に決めたもの。

 全国厚板シヤリング工業組合が、「金融問題相談所」を設置したことで、同じような金融不安に悩んでいる他の中小鉄鋼業団体にも、影響を与えるものとみられる。


韓国の鋼管市場、設備調整の動き活発


国の鋼管市場で設備調整の動きが、活発化してきた。昨年12月に聯合鉄鋼工業が小径ミルをアメリカの子会社に売却。続いて鋼管専業の金剛工業が、年末に法定管理を申請して事実上倒産。今後、債権者の管理で設備調整に乗り出す。先週末には東部製鋼が、4インチ以下の小径管工場の売却を表明し、小径部門からの撤退を計画している。「97年で400万トンを超した韓国の鋼管生産だが、98年は小径中心に大幅減産が避けられず、最終的な生産量は350万トンを下回る」(韓国のパイプメーカー)といわれる。このままだと20―30%の設備調整が進みそうな情勢だ。

 韓国の鋼管市場は400万トンの生産に対し、国内需要が320万トンで輸出が80万トン。建設需要の拡大、自動車を中心とする製造業向けの増加などで急成長してきている。供給サイドは世亜製鋼の110万トン(年間)をトップに、現代鋼管の100万トン、新湖スチールの50万トンが中心。このほか中小メーカーが数十社展開している。新湖スチールは経営が行き詰まった韓国鋼管を新湖グループが系列化したもので、最盛期の70%程度の操業。

 国内需要の拡大を背景に、ここ5年程大型の設備投資が進展、同時に余力を活用した輸出の拡大が進んでいる。ところが昨年後半からの通貨下落と国内景気の調整の中で需要が急速に減退。これを受けて設備調整を中心とする大幅な減産局面にある。

 こうした中、12月上旬に聯合鉄鋼工業は造管機3基を中心とする鋼管工場の生産設備を、アメリカのインターナショナル・マシナリー・マーケッティング社に売却。月間1万トン程度の鋼管生産は12月末で停止している。鋼管設備は2月末までに撤去を完了し、3月から稼働の予定。

 これに続き建設用の仮設鋼管を主力とする金剛工業が、年末に法定管理を申請して事実上倒産した。同社は釜山工場1工場で品種別の比率は鋼管が36%、仮設材30%、パネルフォーム30%。ドイツのDOKA社との合弁で、鋳型・シールド材の製造を開始するなど設備投資が過大になっていた。現在、受け入れ企業を探しているが厳しい状況にある。

 さらに先週、東部製鋼が4インチ以下の小径管設備の売却を表明し事実上、小径管市場からの撤退を打ち出した。韓国の鋼管の国内需要は97年の320万トン(推定)から50万トン程度減少するとみられている。


H形の現状を聞く…野水・東鉄連形鋼部会長


東のH形鋼市況は置き場3万8000円に下落し、メーカー販価の3万9000円を下回った。需要不振と信用不安による混乱のなか、流通はメーカーへの発注量を30%、50%などと大幅に減らし、在庫調整してきた。しかし、12月末在庫が6カ月ぶりに増加に転じ、流通からはメーカーに値下げを求める声が強まってきた。市況が下落する一方、97年を通じて据え置かれてきた販価と、需給調整に手間取ったメーカー側の生産姿勢に対して疑問を持ちつつある流通側の見解を東鉄連・形鋼部会の野水清志部会長(野水鉄興社長)に聞いた。

 ――値下げ要求の一方、後仕切りを求める声もあるが。

 野水 後仕切りの復活は流通の弱体化につながる。販売原価を知らないで営業すれば営業マンの販売能力がなくなる。要らないものは買わないという原則も通じない。後から損を極小化することで数量優先になり、マーケットが崩れる。発注実績を基に事後調整するという、メーカーの販売戦略上のインセンティブとして始まった仕組みのため、流通が持っている発注権を発揮できない。後仕切り廃止後のここ2年間、流通は自立する努力をしてきた。後仕切り要求は口が裂けてもしたくない。

 ――流通は半年以上赤字販売をしてきてた。なぜこの時期値下げ要求なのか。

 野水 我慢の限界にきたということだ。97年1―3月まで荷動きが良かったため、流通は錯覚して4―6月の申し込みで失敗した。メーカーは1―6月の需要を見誤った。7―9月になって上場ゼネコンの倒産など、容易でない事態だと認識したが、シェア争いもあり大幅な減産はなかった。流通は共有財産としての市況維持のために半年頑張ったが、メーカーの需要予測の誤りによって供給調整がつかないまま越年した。98年1―3月も需要減と、信用不安による混乱が続くため市況維持は非常に難しくなった。形鋼部会の契約残は6万トンに減ったが、在庫は9万2000トンあり、12月倉出し販売の4万7000トンに対して3カ月分ある。10―12月の需要減は流通にとっても予想以上だった。これまでは減産効果によるバランスで市況の回復を目指していたが、優良企業へ競り合って販売すれば、現物が多いなか安値が出やすく、相場維持が困難な局面となった。現状の申込量は10―12月の引き受け実績月平均比で50%を切っている。

 ――メーカーへの要望は。

 野水 価格改定と同時に引き受け量を相当絞ってもらいたい。一部メーカーだが、店売り価格と大差ないヒモ付き受注状況となり、特約店が仕入れを抑える以上にマーケットが縮小するという悪循環になっている。100ミリピッチで切断、ミルシート付きなどコスト負担を考慮して、店売り価格との格差をつけてほしい。価格が合わないと、仕入数量を限りなくゼロに近づけるしかない。単価切り下げかつ数量減という厳しい要求だとは分かっている。流通側には今の市況をキープするという前提が必要だ。腹7分目の売り上げで収益改善に努めるべきだ。

 ――流通の発注量が過剰生産、過剰在庫を招いた。

 野水 流通も厳しいことを言うとメーカーに喜ばれないという価値観は見直す必要もあるが、申し込みがあるからつくるというのは詭(き)弁だ。一方で物件優先などで納期遅れを起こしている。他メーカーから買ってでも納期責任を果たしていれば別だが、発注とデリバリーがかみ合わない現状では成り立たない主張だ。減産に失敗したということだ


三井ホームが基礎パネル工法を開発


井ホーム(本社=東京、赤井士郎社長)はこのほど、プライマリー(同=埼玉県志木市、浜出信夫社長)と共同で、新日鉄化学(同=東京)のパネル部材などを採用した「基礎パネル工法」(MFP工法)の開発に成功した。MFP工法は、新日化が生産する石炭灰などを活用した防火認定リサイクル製品を採用するなど、環境問題にも全面的に対応した省人・省工期システム。今後、MFP工法を自社の施工物件に採用していく。一方、プライマリーは、19日から住宅メーカー、建設会社、工務店などに全国販売していく。

 MFP工法は、基礎の立ち上がり部分の側面の型枠をコンクリートと一体で打設し、従来の型枠のように取り外しをしなくても済む効率的なシステムで、産業廃棄物問題や品質向上、コストダウン、人手不足などの課題を克服した。従来、住宅の基礎用型枠は、大半が鋼製または合板製で、基礎工事に際して繰り返して使用され、高コストのため在庫数に限りがあるだけに、多数棟の同時施工に限界があり、工期が余分にかかる上、運搬・保管も負担となっていた。

 リサイクル材の活用も積極的で、そのうち「基礎パネル」は、フライアッシュ(石炭灰)と火山礫軽石骨材にその表面をガラス繊維で覆い、フェノール樹脂をバインダーとして加熱・加圧して製造した無機質のリサイクル製品(新日鉄化学製造、環境庁からエコマーク認定)である。

 この基礎パネルは、コンクリートと一体となって打設されるので、従来の型枠のように廃材とすることはない。工場で、プレカットされるので現場での端材も発生せず、有効な建設廃棄物対策となっている。基礎パネルを取り外さないため、コンクリートにとって大敵となる養生期間中の温度の変化、乾燥、凍害、空気中の炭酸ガスや雨水によるコンクリートの中性化を保護し、耐久性を向上させる。このほかMFP工法は工期短縮、人工数削減、基礎工事従事者の負担の大幅減などを実現している。


鋼材主要品種の市況見通し


形は年明け後も需要は少なく、指し値も厳しい。流通筋の在庫は減っているが、いぜん過剰感がある。今後も下押しムード。小棒もさえない展開。引き合いは小口中心で市中は閑散としている。ただ、名古屋地区では底上げムードが出てきた。冷延薄板は需要が軒並み低調。高炉は減産しているが、市中にタイト感はない。ポスコの輸出増も懸念されるなど、目先も弱含み。厚板は造船向けを除き需要は盛り上がらず、弱気ムードが支配している。シャーの稼働率も落ちている。

 《H形鋼》

 ▼東京=引き合いは少なく、需要家の指し値が厳しいため弱含みで推移。1月の出庫量は低調だった12月を下回るとの見方が強まっている。先週流通はメーカーとの値下げ交渉に入った。在庫調整が足踏みしているため、申込量を削減し、既契約残の解消を含めて在庫圧縮策を強化する考え。メーカーの今後の生産、価格政策が焦点。需要家は先安と見て当用買いに徹しており、市況は弱含みの基調が続きそうだ。

 ▼大阪=ベース3万7000―3万8000円どころを安値寄りで推移している。

 冷え込む景気の中で建築需要も停滞。市中の荷動きは不振を極めている。市中環境は在庫が減少傾向にあるものの、まだ過剰感が強い。特約店筋では、2月契約でスキップを含む大幅な申し込み抑制を実施する見込み。メーカーも今期の減産を公表しており、在庫調整の進展が先行きの焦点となる。当面、ジリ安展開が続く見通し。

 《異形棒》

 ▼東京=引き合いは小口即納中心で市況は弱含みで推移している。大手ゼネコンの発注は本格化しておらず低調な商い。11月比10%の減産継続下でもタイト感はなく、市況はここにきてベース3万4000円と500円下落した。他地区の需給緩和、市況の低迷に加え、首都圏の積雪により現場が停滞した。不需要期で全国的に需給が緩和しており、先安感が漂う。

 需要家の当用買いが続くと見られ、目先、弱含みの市況展開。

 ▼大阪=ベース3万1000円どころを弱含み。建築需要が活況を欠いており、市中は閑散。今月の商社筋の新規成約は通常量を大きく下回り、「前年度比で2割減」(商社筋)とした声も聞こえる。電炉各社のロールも埋まらず、ほぼ即納状態。電炉の減産基調で市況は下支えしているものの、安値も出始めている。

 1月契約からの窓口商社集約が、軟化の歯止め要因となろう。

 《冷 薄》

 ▼東京=6万1000円どころで弱含み。高炉メーカーは減産を強化してきているが、現在、タイト感が出ていない。自動車が生産抑制の局面となっていることや、電機も白物を中心に落ち込んでいるため。在庫もコイル、シートとともに調整が遅れているのが実情だ。また、在庫は横ばいで推移しているが、荷動き不振の影響から、在庫率は高水準となっている。流通は販売を立て直しにくい状況だ。

 ▼大阪=需要は軒並み低調。昨年の不振を引きずったままの幕開けとなったが、市場のムードは悪化するばかりで当面、一段安は免れないだろうとの見方が広がっている。唯一、流通が期待していた高炉の減産だが、減産効果は具体化するまでに至っていない。逆に韓国・ポスコの増量輸出が懸念さ、需給タイトは望めそうにない。コイルセンターの稼働は低調で放置できない状況。

 《厚 板》

 ▼東京=4万7000円どころで弱含み。メーカーは生産を抑制しているうえ、輸入材もここにきて、入着が減少してきている。一方、需要は建築が低迷しているほか、機械も建機、産機ともに落ち込んでいる。シャーの加工も建築向け業者を中心に、稼働率が低調。また、在庫は横ばいで推移しているが、在庫率も1・2―1・4カ月と多い。このため、流通は弱気の販売が続いている。

 ▼大阪=造船以外は軒並み低調。市場が暗いのは建築需要の低迷によるところが多い。鉄骨はともかく、橋梁の落ち込みが低調感をあおっている。

 需給は熱延に比べると比較的安定していたが、需要の落ち込みでバランスは崩れかけている。輸入材は円安で歯止めがかかっているが、韓国・ポスコの動静が気にかかる。シャー、溶断筋の仕事量は少ない。







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