関
西地区の鋼材特約店・西岡金属(本社=大阪市西区新町1―12―12、西岡猛社長)と日商岩井、日本発条の3社は今月、合弁で異形鋼を生産する新会社「テクノ・スチール」を設立する。自主廃業が決まっている日発金属工業滋賀製造所(滋賀県野洲郡中主町六条1058―1番地)を買収し、同工場の異形鋼生産を継続するのに加え、西岡金属尼崎工場の異形鋼部門を同所に移管する。新会社は月間3300トンの異形鋼を生産し、国内最大の異形鋼メーカーが誕生することになる。
新会社は資本金4億8000万円(出資比率=西岡金属51%、日商岩井34%、日本発条15%)。代表取締役社長(非常勤)には西岡伸起・西岡金属常務が就任の予定。そのほかの役員構成は、代表取締役専務(社長代理)に萩本靖彦・日商岩井大阪薄板鋼管部部長、常務取締役に東上床信哉・西岡金属取締役尼崎工場長、非常勤の取締役に塚本祝永・日本発条購買部長と正木英逸・日商岩井大阪鉄鋼副本部長、監査役に西田喜郎・日商岩井大阪国内関連事業部課長代理、北本真一・西岡金属取締役がそれぞれ就任する予定。
本社は滋賀工場に置き、財務部門は西岡本社とする。全従業員数は73人(役員除く)。内訳は事務系が13人、技術系が10人、現場要員が50人。
生産工場は、日発金属工業滋賀工場の単圧・小形ミルを一部改造して使用。設備の改造については、すでに島文エンジニアリング(技術提供=神戸製鋼所)に発注済み。生産は日発金属分を継続して生産するが、西岡分は5月の新ミル稼働とともに生産を開始する。本格稼働後は、月間生産量3300トン、年間4万トンの生産規模となる計画。
異形鋼は全国的に、自動車・建設機械など特定ユーザー向けに月間1万―2万トン程度の需要があると見られる。製品の断面形状が複雑で少量多品種の生産であるため、他メーカーが参入しにくいニッチ商品となっている。このため、同品種は固定客を主力に安定的な取引が継続できると判断、新会社設立に踏み切ったもの。
新会社は国内向けの生産にとどまらず、安定的な需要が見込めるアメリカ市場を視野に入れた輸出販売にも取り組む予定。
また、将来的には同工場に隣接する約1万平方メートルの土地を活用して、異形鋼の2次加工工場を建設する予定で、さらに付加価値を高める計画。
新会社の設立は、日商岩井大阪が自主廃業を決めていた日発金属工業の買収を、同じ異形鋼部門を持つ西岡金属に打診。西岡金属尼崎工場は従来から老朽化が進み、住宅地が隣接し夜間操業ができないなどの不利な操業体制にあったため、工場移管を検討。西岡、日商岩井、日本発条の3社での合弁会社設立を決めた。
投資金額は約30億円(資本金除く)。西岡金属尼崎工場は6月をメドに売却の予定。
マ
リンフロート推進機構は、98年度から(1)深水域での鋼製浮体構造物(2)鉄とコンクリートのハイブリッド・メガフロートーの研究開発に乗り出す。
マリンフロート推進機構が構想し、メガフロート技術開発組合が進めているメガフロートは全体が鋼製。しかも水深50メートル以内を想定した浮体構造物。ドルフィン方式による係留がポイントで、現在具体化が進められている沖縄・普天間での代替ヘリポート基地計画でも、ポンツーン方式で提案されている。
将来、メガフロートの実機化が本格化していけば100メートル以上の深場での導入のケースが出てくるため、98年度から開発研究に乗り出す。ポイントはドルフィンや堤防の設置ができないため、無係留方式になる点。可能性としては、動力を使って位置を調整する自航方式や重りを付けたものなどがある。
さらに鉄とコンクリートのハイブリッド化では、鉄とコンクリートの良い点を組み合わせ剛性が高くて耐候・耐食性のある新しいタイプのメガフロート開発を目指す。
全
国コイルセンター工業組合(稗田晃也理事長)は、このほど4―6月の薄板需要見通しと6月末の全国コイルセンター在庫予測をまとめた。
それによると4―6月の需要は471万トンと前期比24万トン(4・9%)減、前年同期比では38万9000トン(7・6%)減。家電、自動車の販売不振や弱電・自動車生産の下方修正などが要因。一方、6月末在庫は195万トンと今年3月末比2万トン(1%)減。メーカーは新年度以降も減産を継続するが、出荷が低調で在庫は微減にとどまる予想。
業種別では、自動車向けが今年1―3月で178万トンと前期比10万トン(5・9%)増。ただ4―6月は158万トンと1―3月比20万トン(11・2%)減。主力のトヨタ自動車をはじめ他社も減産に入るため。
電機向けは、今年1―3月が73万トンで前期比2万トン(2・6%)減。エアコン、白物製品ともに減産しているのが要因。4―6月は75万トンと今期比2万トン(2・7%)増だが、昨年同期比では9万トン(10・7%)減。家電製品の販売不振が続いているのが要因。
建材向けは、1―3月が82万トンと前期比1万トン(1・2%)減。建築着工が低調で4―6月は80万5000トンと、1―3月比1万5000トン(1・8%)減。建築・土木ともに需要の回復が期待できないのが要因。
その他向けは1―3月が162万トンで前期比15万6000トン(8・7%)減。自動販売機や金庫向けなどは堅調だが、鋼製家具などが低調なため。4―6月も157万5000トンと1―3月比4万5000トン(2・8%)減、前年同期比では9万4000トン(5・6%)減。
環
境庁は先週末、中央環境審議会(環境庁長官の諮問機関)の企画政策部会(部会長=森嶌昭夫・上智大教授)を開き、検討を進めている「地球温暖化防止対策の推進に関する法律案」(環境法)の中間答申案を最終審議した。大木浩環境庁長官への答申を経て法制化を目指す運びだが、このほど経団連が環境法制定に反対を表明するなど、産業界からの反発が強まっているほか、通産省が一部改正を進める「エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)」との重複規制など問題も多く、今後、環境法を巡っての議論が活発化することが予想される。
経団連等産業界からの反発は、環境法で都道府県知事が温室効果ガス抑制の事業者による実行計画に基づく措置が不適当と認められる場合、勧告できるなど、規制実施機関を都道府県知事としている点や、すでに策定、実行されている経団連の自主行動計画、さらに通産省の省エネ法などと二重に規制が設けられる点を掲げている。知事権限については、各企業の生産工場が全国に分散されており、全国展開に支障をきたしかねないこと、自主行動計画で規制を定めているにもかかわらず、改めて新法によって規制が設定されること、さらに公害規制と同じスキームであることを反対理由として明示している。これら新法による規制は、道路交通や民生の範囲にとどめるべきで、産業界をも対象範囲に入れるべきではないというのが産業界の主張だ。
一方、通産省サイドの省エネ法改正では、産業界の自主行動計画を順守した内容となっており、今次国会への提出を目指し、作業も大詰めを迎えている。省エネ法はすでに制定されている法律であり、環境法で二重規制を避けることが盛り込まれたものの、知事による規制が行われる以上、二重規制となることも考えられ、省エネ法と環境法との間で調整が必要となってくる。環境法制定には流動的な要素が多い。
1
998年度第1・四半期(4―6月)の国内ブリキ需要は、飲料缶向けが24万トン、一般缶向けが18万トン、合計42万トンと1―3月期実績見込み比2万トン前後増加の見通し。前年度同期比では一般缶は横ばいだが、飲料缶は3万トンの減少で、4―6月の見通しとしてはやや低い水準でのスタートとなる。
ブリキ(ティンフリー含む)生産は、建設需要の停滞で一般缶が停滞。飲料缶もPETボトルの攻勢でやや減少傾向にある。第1・四半期は、5月の連休を間に挟んでいるため年度の動向を占う上で、重要な期間と言われている。これがマイナスでのスタートということで、高炉筋も頭を痛めている。
一方、1―3月の実績は当初見込みの飲料缶23万トンから1万トンマイナスに振れている。一般缶も18万5000トンの見通しに対し、さらに5000トン低下しているもよう。この結果、1―3月の需要見込みは、40万トンと前期比2万トンのマイナスの見込み。この結果、最終的な97年度のブリキ需要(生産)は、171万トンと前年度比6万トンの減少となる。このうち飲料缶向けは96万5000トンで100万トンを割り込む。
98年度第1・四半期の需要動向は、こうした1ー3月期の基調を引き継ぐ形となる。
関
西地区の大手コイルセンター・大裕鋼業(本社=堺市大浜西町9―2、井上作雄社長)は昨年6月から石川県の小松鋼業団地内に薄板レベラー加工工場の建設を進めてきたが、このほど完成し、先週から大型レベラーラインが営業運転に入った。立ち上がり月間加工量は1500トン、当面の目標である月間2000トン体制に注力する。
同社は平成2年、北陸地区への進出の足がかりとして小松市に6880平方メートルの工場用地を取得。6年には小松営業所を開設、進出を果たした。開設当初の課題だった月間販売量1500トンをクリアしたたため、昨年6月から薄板レベラー加工工場の建設に着手。12月に完成の運びとなり、先週からレベラーラインの稼働を開始したもの。
工場概要は建屋面積が2310平方メートル。主要機械設備は大型レベラーライン(板厚0・4―3・2ミリ、幅4幅)1基を導入、片肺操業でスタートした。
念願の現地工場の建設により、納期など北陸地区のユーザーサービスがより強化でき、有利な展開が図れる。
当初月間加工量は1000―1500トン。現地生産の地の利を生かし拡販につなげ、月間2000トン体制を軌道に乗せたい意向。
また、コイル在庫量は現状の700―800トンから3000トン程度にまで充実させる。
自
動梱包機メーカーの鶴田機械サービス(本社=愛知県碧南市、鶴田宗市社長)はこのほど、従来とは全く異なる発想による梱包機械「携帯型自動梱包機」の開発に成功した。同装置は、クラッチ構造や引き締め構造などに業界初の技術を網羅し、接着部分を極小化した。梱包テープ資材には、ポリプロピレン(PP)やナイロンテープをはじめ何でも使用できるメカニズム。自動システム装置全体は、早送り装置とアーチ装置を付け加えても従来機と比較して半分以下を実現しているのが特徴だ。
同装置には、従来と異なるカム″機構をもたせ、固定テーブル(スライドテーブル)を前後し、前押さえクランプのカムとヒーター接着用のカムを2軸に分けた。これによってヒーターによる溶解・加圧冷却時間を十分に生かすことに成功した。前押えクランプ、後押さえクランプ、ヒーター加圧力がすべて楽に100キログラム以上出力できる設計も可能。ベアリング(カムフォロー)は、仕事後(加圧後)、動作しない設計でもある。
同機の引き締めトルクの調整は、スプリング(携帯用自動梱包機に使用)、ラチュット・リミット(強力な引き締めが得られる)、磁石(磁石を使用した計りが入っている)の3つの方法で実施する。
さらにアーチ付き自動機の製作時には、コイル電気磁石とし、電圧で楽に引き締め調整を行う。電磁クラッチは使用しない。全梱包工程において電流変化がほとんどない。耐塵・耐湿性能が優れる。
同装置の仕様は(1)動力が12V(富士重工の軽自動車のミツバ製ワイパーモーター並み)の1個(2)モーターの正転、逆転で入・切を行う(3)従来にないロッククラッチで、5グラムのタッチにより定位置で、入・切を繰り返す、しかも電気信号なしで行う(4)プレス部品を中心としており、安価で製作でき、部品製造寸法の公差0・2を中心としたラフな設計。
対象・用途範囲は広く、小型梱包機としてばかりかアーチ付き自動梱包機、パレット梱包機、毛織物(柔らかい物)梱包機、さらには今までできなかった物の梱包・結束もできるようになった。具体的には、携帯型梱包機、漁網の補修機、ドーナツ状(ホース・ロープ・針金)の梱包。十字鉄筋梱包機、コンバイン内部結束機、配線結束機(制御盤内、インシュロック)、製本用結束機(現在ホッチキスや針金)、ロボットのハンドなど。問い合わせ先は鶴田機械サービス黷O566(42)3282。
H
形は引き続き弱含み。引き合いは当用買いに限られている。関西方面では地方持ち込み3万5000円の安値もみられている。小棒は需要低迷から先安リードが浸透している。メーカーは減産に入っているが、需給が締まるまでにはいたっていない。大阪ではベース2万9500円どころ中心へと下落。冷延薄板は需要回復のきざしはなく、いぜん弱含み。4―6月の自動車生産は35万台程度減産予定であるなど、さえない展開。厚板は在庫圧迫感が支配している。建築向けも機械向けも低調。扱い筋の売り腰は弱い。
【H形鋼】
▼東京=需要家は当用買いに徹しており、荷動きは低調。減産効果で入庫量が少ないため、在庫は減少傾向を保っている。メーカーの値下げ後も流通の在庫意欲は乏しく、今後も供給量は抑制される見込み。在庫に品薄サイズが出て、流通側の意識が変わり始めており、現行市況を維持する構えを見せている。
建築など需要は乏しく、出庫量が伸びる気配は見られない。こう着状態が続き、市況は弱含みで推移する見通し。
▼大阪=市中は超閑散状態で先安気配が支配。市況はベース3万4000―3万5000円どころを下押している。販価5000円値下げによる心理的な混乱状況は脱したものの、一部に換金売りと見られる安値も横行している。地方持ち込みで3万5000円といった安値も散見。
市場は下支え要因を欠き、今月も値下がり傾向が続く。流通在庫は4カ月連続で微減に推移、依然として流通の仕入れ意欲は薄い。
【異形棒鋼】
▼東京=先安観から、需要家は当用買いに徹しており、小口即納中心で引き合いは少ない。需要自体も少なく、信用不安を払拭できない中、商いの拡大要因は見られない。他地区、他品種市況の軟化で底値は見えない。
メーカーは前年比25%減産を続けているが、需給を引き締めるには至っていない。スクラップが限界まで下がっており、市況レベルから底値を探り、市場関係者が諸要因を見極める展開が続きそうだ。
▼大阪=需要の低迷で安値が先行しており、市況は続落。ベース2万9500円どころを下押している。経済情勢の悪化で建築物件が先送りされており、ゼネコンの引き合いは極度に抑制されている。流通筋の成約量も通常月の半分以下。
電炉各社は自然減産を余儀なくされており、明細量は少なく、2月の契約も難航すると見られる。一部では2万8000円の安値も散見されている。
【冷延薄板】
▼東京=6万円どころで弱含み。3月に入っても需要が回復する兆しが見えない。特に家電、建材関連の落ち込みが著しく、自動車もここにきて、生産計画を下方修正してきている。このため、コイルセンターの加工は振るわず、稼働率は70―80%前後となっている。
また、在庫は増加傾向にあり、在庫率も1・2カ月前後となっている。流通サイドは何とか現状価格を維持している状態。
▼大阪=弱電、鋼製家具、建材と需要は軒並み不振。自動車の比率が低い地区マーケットは、より低調感が強い。
1月末に続いて2月末在庫も増加しているもようで、在庫が減らないことに対するイヤ気感が広がっている。在庫増は、コイルセンターに偏在しており、稼働率の低下とともにコイルセンターは厳しいポジションにさらされている。
輸入鋼材も1月は13万を記録し、圧迫感は強い。
【厚板】
▼東京=4万7000円どころで弱含み。国内高炉メーカーの生産は需要見合いとなっておらず、シャーや特約店の入荷はスムーズ。一方、需要は建築、機械ともに落ち込んでいる。このため、一部の業者を除いて、シャーの加工は低稼働。
また、市中の定尺の荷動きも小口中心でさえない。在庫もジワジワと積み上がってきており、これも悪材料となっている。環境改善には時間がかかる見通しだ。
▼大阪=流通在庫は1月末に続いて2月末も増加したもようで、在庫圧迫感は解消されない。建築は鉄骨、橋梁とも低調。建機、産機も低調で市況に影響する需要は何一つ明るいものはないというのが実情。
高炉のロール状況は、一頃のタイト感が薄れ、デリバリーは1週間から10日程度早まってきた。
シャー、溶断業者は日によって機械が止まるほど仕事不足。
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