2003年12月08日
米政府は4日、通商法201条に基づく鋼材の緊急輸入制限を撤廃した。米東部時間の5日から関税がなくなった。ブッシュ大統領は、当初3年間の措置を15カ月残して中途解除する理由について、輸入急増への業界などの適応と米業界の統合、再編という当初の目的を達成したためと説明している。欧州連合(EU)は準備していた対米報復措置を取り下げるとともに、自身の輸入制限を解除する。EU、日本などが結束して米国をルールの枠内に引き戻した意義は大きい。

住友金属小倉は5日、構造用鋼、冷間圧造用線材および磨棒鋼用素材について2004年1月契約2月ロール分から値上げを実施すると発表した。値上げ幅は構造用鋼の店売り、冷間圧造用線材、磨棒鋼がトン5000円、構造用鋼のひも付き(自動車関連を除く)がトン5000円以上。世界的な構造用鋼価格の低迷が続く中、今回の値上げで再生産可能なレベルへの価格改善を図る。

日本高周波鋼業は5日、耐ヒートチェック性に優れた熱間工具鋼(金型材)の新鋼種「KDAMAX」を開発し、このほどユーザーへのサンプル出荷を開始したと発表した。金型溝部の大割れや凸部の型欠けが発生する複雑形状の金型に適するのが最大の特長。主にアルミダイカスト用金型向けに拡販を進める。

大手製鋼原料商社、ナベショー(本社=大阪市中央区、渡邊泰博社長)の今期(03年1―12月)における扱い数量は月間平均で16万トン強と、過去最高に匹敵する水準となる見通しだ。売上高も数量の増加に加えスクラップ単価が大幅に上昇したことから、最終的には前年を大きく上回る330億円強を見込んでいる。

リオ・ティントは4日、100%子会社のハマスレー・アイアンのダンピア港とヤンディクージナ鉄鉱山の拡張計画を承認したと発表した。月末に着工し、総額9億2000万米ドルを投じて05年までに鉄鉱石の出荷能力を4200万トン拡大し、生産能力を1600万トン増やす。中国の急激な鉄鉱石輸入増で窮屈な需給環境のなか、世界2位の供給業者として能力増で顧客の要請にこたえる。

関東地区の大手鉄スクラップ業者、鈴徳(本社=東京都墨田区、鈴木孝雄社長)は、中田屋(本社=東京都千代田区、中田光一社長)の株式の過半数を取得し、グループ化した。会社形態はそのままだが、実質的な経営統合となる。年内に中田屋の経営態勢を一新、同社の代表取締役会長に鈴徳の鈴木孝雄社長が兼務で就任し、社長に中田屋の大須賀正会長兼CEO、副社長に縄田幸治・鈴徳船橋営業所長が就く。中田光一社長は執行役員となる。グループ年間売上高330億円規模、業界トップクラスの鉄スクラップ業者となる。

 今回のグループ化は、一体となった事業運営による経営基盤の強化がねらい。今年中に臨時株主総会を開き、新経営態勢を発足させる。鈴徳では、両社の合併は考えていないという。両社およびグループ会社をあわせた全国20拠点の事業所は、当面、現行のままとし、統廃合はしない。経営理念を共有し、スケールメリットをいかしながら従来通りの営業活動を進める。