2004年05月07日
新年度入り後、上昇力を維持している各種鋼材市況は、東名阪各地区で連休後も上伸基調を維持する見通しだ。原料高とタイトな需給環境がフォローとなり、年明けから急ピッチで上昇。足元は鉄スクラップ価格の下落が軟化材料だが、電炉メーカーでは値上げ姿勢を継続。高炉メーカーは厚板、薄板ともロールがきゅう屈であり、ひも付きを含め価格改善を進めている。各地区とも条鋼、薄板の品薄感は強く、需給を背景とした市況展開が続きそうだ。

経済産業省はこのほど、需要団体ヒアリングを行い、自動車など鉄鋼需要産業の動向を聞いた。それによると自動車生産台数が2004年2月は前年同月比1・3%増と4カ月ぶりに増加、重電、家電も1月生産額は前年同月実績を上回った。建設分野でも2月の鉄骨推定所要量が前月に続いて居住用、非居住用ともプラスを維持した。

 鉄鋼需要分野の産業別動向は、産業機械の2月受注額が前年の反動からマイナスとなったものの、総じてプラス基調を保ち、底堅い動きを示している。

 自動車は3月販売が乗用車同1・8%増、トラック同9・8%増、合計同3・1%増。トラックは10カ月連続の増加で、合計も3カ月連続で増加した。

日本鉄鋼連盟が6日発表した鉄鋼船積み実績によると、2003年度の輸出量は前年度比2・0%減の3537万9000トンと3年ぶりに減少した。水準としては76年度、02年度に次ぐ過去3番目。金額では16・3%増の204億3254万ドルと2年連続で増加した。普通鋼輸出は2590万9000トンと0・1%増加。輸入量は15・2%増の621万1000トンと3年ぶりに増加した。

鉄鋼各社は原材料価格の高騰に伴うコストアップを背景に、鋼材の大手需要家向けひも付き価格の是正を図るべく、今月中にも国内自動車メーカーと再値上げ交渉に入る見通しだ。鋼板は部品向け支給材を含めトン6000―7000円程度、特殊鋼棒鋼・線材は同5000―6000円程度の値上げを要請するものとみられる。

日本鋳鍛鋼(本社=東京都千代田区、岩松壯典社長)は今夏までに、普通鋼鋳鍛鋼製品の鋼種を60%削減する。鋼種統合統合によって、製鋼や熱処理効率を引き上げ、コスト削減につなげるのが狙い。特殊鋼鋳鍛鋼製品も、順次鋼種統合していく方針だ。