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2004年06月24日
三井物産は、世界の鉄鋼需要が拡大基調を維持し、鉄スクラップなど製鋼原料需給が中長期的にひっ迫すると判断、還元鉄や銑鉄を含む冷鉄源ビジネスを国際規模で拡充していく。具体的には「米州など資源国で還元鉄の新規プロジェクト案件の事業化調査を積極推進、スクラップ事業についても国内外で規模拡大を検討していく」(井勝人副社長)。同社の世界の鉄スクラップ取扱量は年間800万トン規模で商社トップ、米国でも事業基盤を確立。還元鉄ではベネズエラのコムシグア社に出資、同26万トンの権益を保有する。
日立金属は中国華南地区に今月初旬、工具鋼の加工・熱処理・販売拠点を設立したと、23日発表した。日立が中国に工具鋼生産拠点を開設するのは初めて。自動車産業を中心する日系企業の相次ぐ現地進出に対応し、金型材の現地供給態勢を充実するのが狙い。総投資額は9億円。日系および欧米系自動車メーカーへの拡販を図り、中国の工具鋼輸入におけるシェアを現在の13―15%(月間200―300トン)から20%に引き上げる。
日本の業界関係者によると、フェロクロムの7―9月積み価格交渉で、南アの生産者は前期比4セントの値上げを欧州、アジアの需要家に提示した。実現すれば、純分1ポンド当たりCIF78セント(純分52%で1トン894ドル)となり、過去最高だった95年10―12月の80・5セントに近づく。日本のステンレスメーカーは欧州メーカーの出方を見ながら交渉するが、一定の値上げを受け入れそうな情勢。今後ステンレスの値上げ圧力が強まりそうだ。
関東地区の小棒市況は、鉄スクラップ価格が底入れしたこと、また7―9月はメーカー各社が夏期減産に入ることから、さらに基調が引き締まる見込みだ。4月から足元まで、ベース・トン5万8000円どころを横ばいで推移。需要は堅調に推移し需給はタイト感が強い。原料価格の反騰が製品市況を後押しするとみられ、7月以降も高値圏が維持される公算が大きい。
財務省が23日発表した2004年5月分貿易統計(速報)によると、輸出は4兆7232億円(前年同月比9・8%増)、輸入が3兆7890億円(同4・9%増)となり、貿易バランスは9342億円(同35・5%増)の黒字となった。輸出は6カ月連続、輸入が3カ月連続の増加を記録、黒字額も11カ月連続で増加した。鉄鋼は全世界で輸出が286万7000トン(同1・6%減)、金額1977億4000万円(同10・5%増)、輸入が53万7896トン(同5・4%増)、502億2200万円(同55・4%増)となった。