2004年07月07日
 東京製鉄は、7月のH形鋼の生産量を約10万トンに減らす方針を固めた。5月の18万3000トンに比べると、約45%の大幅な減産になる。引き合いは増加しており、流通の唱えの指標となっているスポット販価も、今後引き上げたい考え。シェアトップの同社の大幅減産と需要増加から需給はひっ迫し、東京で現状7万7000円前後の市況が8万円を突破する可能性も再び高まってきた。
 兼松の鉄鋼部門は、本年度スタートの全社新中期計画「NewKG200」の方針を受けて攻めの経営に舵を切り、経営資源を投入して高付加価値取引の拡大などを進め、収益向上をめざす。貿易事業は北米・中東・アジアの地域戦略を強化。鋳鍛造品事業では米・欧州での取引拡大とともに中国・アジア地域の基盤確立を進める。
 川鉄鋼材工業(本社=大阪市北区、木田仁雄社長)は今上期(2004年4―9月)、売上高で99億5000万円、経常利益で1億3000万円程度をめざす。この10月に東京シヤリングと事業統合することから、今期は6カ月計画となった。

 主力の熔断は橋梁工事の落ち込みを反映し、切板は上半期トータルで2万5200トン、月間平均で4300トンと前期実績比9・5%減を予定しており、同部門の損益も経常段階で4000万円の損失となる見込み。

 しかし、他の部門の経常利益は船舶部門で1億1000万円、レベラー部門で6000万円とし、熔断部門の損失を大幅にカバーする。商事部門については縮小していく考え。
 関東地区の小棒扱い商社は7月に入り、ベース5万9000―6万円に唱えを上げている。市況は5万8000円どころ。ゼネコン各社は6万円の大台に強く抵抗しているが、メーカー各社が販価を維持しており、商社では値上げが必須となっている。鉄スクラップ価格が反騰し、秋の納期物件の手当てとメーカーの夏期減産期が重なるなど値上げ環境がそろってきていることから、月内6万円到達が射程圏に入ってきた。
 日本の薄板輸出価格が上昇基調を保っている。通関統計によると5月の輸出平均価格(トン・FOB)はホットコイル400ドル、冷延コイル530ドル、亜鉛めっきコイル590ドル。歴史的最低レベルとなった02年明けのホット200ドル、冷延345ドル、めっき360ドルに比べて185―230ドル上昇。今後についても「高級鋼板のアジア需給は引き続きひっ迫する見通しで、輸出価格は上昇トレンドを維持する」(高炉)ことになりそうだ。