2004年07月15日
 東京地区の鉄スクラップ価格が、3カ月ぶりに指標品のH2でトン当たり2万円を超えた。地場電炉メーカーの鉄スクラップ購入価格は現在、H2(厚さ3ミリ以上6ミリ以下)でトン当たり2万1000円前後、高値で同2万3500円前後。本年最安値をつけた6月末と比べトン当たり4000円前後(23・5%)上昇した。アジア向け輸出価格の急騰が影響しており、地場電炉メーカーも相次いで鉄スクラップ購入価格を引き上げている。
 神戸製鋼所は2004年度、加古川・神戸製鉄所における設備保全費用を例年に比べて50億円規模で上積みする。「設備トラブルを未然に防ぎ、ハイレベルの生産を維持して最大限の供給に努める」(木村敏夫副社長・鉄鋼部門長)ことが目的。とくに増量要請が強い高級鋼材の生産効率を引き上げる狙いもある。同社の03年度の鋼材販売量は629万トンで02年度比37万トン、6・3%増加。04年度も630万トン前後のフル生産を維持する方針。
 経済産業省は14日、第4回ステンレス製造業将来展望懇談会を開催、韓国製ステンレス鋼板輸入の増加と今後の中国市場について討議した。



 中国市場では2003年の需要450万トン、生産160万トン、輸入290万トンが、06年には需要600万トン、生産800万トンとなる予測も示され、能力超過が最大で200万トンに達する可能性について議論、中国はステンレスを持久自足できる態勢となり、輸入が停止することも想定され、日本のステンレス製造業による低生産量でも利益確保が可能な態勢構築、新市場開拓、競合しない製品開発などが課題として挙げられた。

  韓国からの輸入増では今後、量的増加とともに価格面への影響を懸念する声も出され、来週開かれる日韓官民鉄鋼対話で話し合われる予定だ。
 丸一鋼管の関係会社の九州丸一鋼管(本社=熊本県玉名郡)は2002年から、約12億円を投じて設備の近代化投資を行ってきたが、今月完了した。今回の投資によって、生産規模は月間6000トンと従来と変わりないが、品質の向上と生産の効率化を実現した。
 韓国の東国製鋼(本社・ソウル市)は、先週の会社創立50周年を契機に中期経営計画を策定した。同社グループは、2003年で売上高3兆6000億ウォンと過去最高を記録したが、08年までに7兆ウォンをめざす。中核の鉄鋼部門を5兆ウォンに引き上げるとともに建設、海運などの新規部門を強化し、非鉄鋼部門で2兆ウォンの売上高を確保する。また中期的な経営課題となっているスラブの調達問題では、中国の沙鋼集団と新たに年間50万トンの長期契約を行うなど安定的な数量確保に乗り出している。