2004年08月10日(火)
 電磁鋼板の本年度国内生産は、2003年度に続き200万トンの大台乗せとなりそうだ。中国の電力投資や猛暑によるエアコンの増産などで世界的に需要が増加し、国内も設備投資や自動車関連の需要が上向いている。需給タイト感は一段と強まり、国内高炉はフル生産を続けるものの、需要業界からの増量要請に全量応じきれない状態となっている。
 金属系材料研究開発センター(JRCM)は経済産業省、環境省をオブザーバーに、電気炉など鉄鋼生産設備で廃棄物処理によるリサイクル事業運営に関し、自治体との理解を深め、円滑実施と静脈産業としての発展を図る「生産設備循環システム構築委員会」(委員長=細田衛士・慶大経済学部長)を立ち上げる。きょう10日、東京・港区西新橋のJRCM内で第1回会合を開き、鉄鋼メーカー、地方自治体との間で議論に乗り出す。
 東京地区の鉄スクラップ価格は天井感を迎えている。地場電炉メーカーの鉄スクラップ購入価格(中心値)は、指標品種のH2(厚さ3―6ミリ)でトン当たり2万8000円前後、高値で同2万9500円前後。本年最安値の6月下旬と比べ1万1000―1万1500円(約66%)高い。活発だった韓国や台湾鉄鋼メーカーの買い付けが鈍化しており、アジア市場は沈静化する兆しをみせる。6月下旬から急騰した国内相場は、約1カ月半ぶりに上げ止まる公算が大きい。
 住友金属工業は9日、大荷重まで対応でき、外部取り付け、橋梁用にも使用可能な新タイプの制振ブレース「SUB―]」を開発、日本建築センターからの一般評定取得を踏まえ、本格販売を開始すると発表した。

 鋼材を軸降伏させてエネルギーを吸収する座屈拘束型のブレースで、エネルギーを吸収する十字型の芯材を四方から山形鋼で押える構造。最大荷重1400トンにまで耐用、変形性能は適用軸歪3・5%以下で、十字断面によって大荷重に対応するほか、防錆対策として溶融亜鉛メッキ仕様にも対応可能とした。一般ビル鉄骨用のほか外部取り付けの耐震補強、橋梁の制振部材として拡販する。
 日鉄建材工業は、愛知高速交通のリニアモーターカーの軌道枕木に同社の「Uコラム」が全線で採用されたと発表した。サイズ12×200×200の総量1850トンの納入がこのほど完了、来春の開業に向けて建設が進められている。国内でコラムが建築以外に用いられるのは極めてまれ。

 磁気浮上式交通システムでの採用は、国内外で注目されており、すでにアジア諸国からの引き合いもあるなど需要拡大が見こまれる。このため同社は、コラムの用途拡大の一環として大きな期待を寄せている。