2004年10月22日(金)
 東京地区の薄板市況は、冷延薄板でトン8万円台、表面処理鋼板(電気亜鉛めっき)で9万円台が視界に入るなど、軒並み大台乗せの勢いとなっている。しかし、市場関係者からは価格よりも材料不足に対する困惑や、高騰による販売面の影響を懸念する声が強く、目先の市況に一喜一憂できない状況だ。
 豪新興鉄鉱業のインターナショナル・ミネラルズ(クライブ・F・パーマー会長)は21日、中国鉄鋼大手の武漢鋼鉄などの中国企業に鉄鉱石ペレット年間500万トン、鉄鉱石精鉱500万トンを25年間供給する契約を結んだと発表した。総額200億豪ドルを上回る豪州最大の鉄鉱石販売契約になる。インターナショナル・ミネラルズは西豪州ピルバラ地区のジョージ・パーマー鉱床で18億豪ドルを投じて鉄鉱山の新規開発を進め、2007年後半から鉄鉱石精鉱を年500万トン、ペレット700万トンを生産する。
 財務省は21日、2004年度上半期(4―9月)分貿易統計(速報)を発表した。輸出は30兆6752億円(前年同期比12・9%増)、輸入は24兆5788億円(同11%増)となり、貿易バランスは6兆964億円(同21・4%増)の黒字となった。輸出は5期連続、輸入は4期連続、黒字額は2期連続の増加。鉄鋼は全世界で輸出が1722万1000トン(同横ばい)、金額が1兆2606億6600万円(同20・2%増)、輸入が331万2639トン(同12%増)、3100億1000万円(同56・1%増)となった。
 東京地区のH形鋼市況は11月以降、小幅上伸する可能性が出てきた。メーカー各社が減産を表明する一方で、需要は増加。市中在庫は減少の一途をたどるため。加えて新日本製鉄が11月ロールでのトン3000円の値上げを表明。高炉他社の追随も予想される。このため流通の売り腰は久方ぶりに強まっており、11月から持ち込み8万―8万1000円をめざす展開になりそうだ。
 韓国公正取引委員会は、INIスチールに対し韓宝鉄鋼工業の買収で鉄筋生産シェアが規制水準(生産上位3社の合計シェアが70%を越してはいけない)を上回るため年産30万トン前後の鉄筋設備の廃棄を要請する見通し。INIスチールは、老朽化が進んでいる浦項工場の設備を年内にも休止することで対応する。