2005年02月25日(金)
 東京製鉄がH形鋼の販売価格を下げたことから、市況は混迷の度合いを深めている。値下げ前から緩やかに軟化していた関西地区では下げ足が加速、東京地区ではベース7万6000円を維持しているものの、基調は弱含みに転じた。こうしたなか、資源価格の上昇を背景に、大幅な減産で値上げの機会をうかがってきた高炉メーカーの動向に、市場の注目が集まっている。
 日本鉄鋼連盟の三村明夫会長(新日本製鉄社長)は24日の定例会見で、高炉各社と伯リオドセとの間で2005年度積み鉄鉱石価格交渉が7割の大幅値上げで決着したことについて「買う立場からは非常に高い。他の資源会社とも同じ規模の上げ幅で決着するようなことになれば、鉄鉱石の値上がりによる05年度のコストアップは全体で2500億円程度に達する」との見通しを示した。
 日本電工は24日、2003―05年の中期計画を04年12月期で前倒し達成したと発表した。05年12月期最終の当初計画をあらゆる指標で上回り、株主資本利益率(ROE)は目標の5・4%に対して12%と1年前倒しで超過達成した。高付加価値化や国際競争力の強化、新事業の育成などを通じて収益力を伸ばした。05年12月期はROE12・9%とさらに収益を伸ばす見通しだ。
 神戸製鋼所は、加古川製鉄所第3高炉の炉頂圧回収タービン(TRT)の能力を2割引き上げるなど環境対策を強化する。高炉への廃棄プラスチック投入量も脱塩素設備の導入で昨年40%増やし、さらに拡大する方針。

 2007年の加古川・新高炉建設時に省エネ設備を導入するほか加古川、神戸両製鉄所の各工程で改善に取り組み、2010年度のエネルギー消費削減目標である90年比10%削減の達成をめざす。
 財務省は23日、2005年1月分貿易統計(速報)を発表した。輸入は4兆4126億円(前年同月比3・2%増)、輸入は4兆2118億円(同11・6%増)となり、貿易バランスは2008億円(同59・9%減)の黒字となった。輸出は14カ月連続、輸入は11カ月連続の増加に対し、黒字額は2カ月ぶりに減少した。

 鉄鋼は全世界で輸出が251万7000トン(同14・5%減)、金額2051億1400万円(同21・6%増)、輸入は78万354トン(同43・8%増)、709億3000万円(同86・7%増)となった。

 鉄鋼を国別にみると、輸出は米国が8万トン(同39・9%減)、89億8900万円(同1・4%増)、欧州連合(EU)が2万8000トン(同61・2%増)、41億3300万円(同34・5%増)、アジアが213万6000トン(同11・8%減)、1674億2200万円(同27%増)。

 輸入は米国が2631トン(同37・3%増)、14億6400万円(同8・6%増)、EUが1万3497トン(同51・5%減)、40億2700万円(同47・4%増)、アジアが64万1148トン(同54・8%増)、500億2000万円(同93・2%増)。アジアのうち中国は27万7760トン(同201・3%増)、209億800万円(同196・2%増)だった。