2005年09月14日(水)
 高炉系および独立系鉄鋼主力商社は収益向上を背景に攻めの経営に転換し、特に海外での設備投資を増やしている。日鉄商事やJFE商事など多くがアジアを中心に海外コイルセンター(CC)の増強・新設に着手。高炉および需要家の海外展開にベクトルを合わせ、加工・デリバリー機能を強化し商圏を拡大する。

 今期も各社は増収増益傾向にあり投資余力が拡大。インドなど新市場や既存加工拠点、原料分野などへの追加投資を検討する商社が増えている。
 ダイワスチール(本社=神戸市、大西正之社長)は9月契約の中国・四国向けと関西地区向けの小棒販売価格を8月比でトン当たり5000円値上げする方針を固め、来週から売り出しを開始することになった。西日本地区での値上げは実質的に昨年8月契約以来、1年1カ月ぶりとなる。
 新日本製鉄は2004年度のエネルギー消費量を90年度比で7・8%削減し、03年度より0・7ポイント改善した。CO2排出量はそれぞれ6・2%削減し、0・1ポイントの改善。04年度粗鋼生産が3043万トンと90年度比5%増、03年度比1%増となり、省エネ化は一層進んだ。

 04年度は廃プラスチックを前年度比2万トン増の16万トンを再資源化するなど各種対策を推進。環境対策設備を増強しており、2010年の90年度比10%削減目標に向け、さらに省エネルギーに取り組む。
 伊藤忠丸紅鉄鋼グループの大手鋼管流通、三陽商会(本社=東京都中央区、山田英明社長)は8月に、全社で13番目、鋼管事業部としては9番目の拠点となる鹿島営業所を開設した。同社は鹿島コンビナート地区に進出することで、プラント分野の営業展開を強め、鹿島営業所で年間売上高6億円をめざす。
 東京地区の鉄スクラップ市中価格は、前週比1000円方続落した。電炉メーカーに供給する、一次問屋の鉄スクラップ買値(中心値)は、H2でトン当たり1万3000円前後、HSで同1万7000円前後。高値の8月初めと比べ2000円ほど(13・3%)安くなった。

 輸出価格の値下がりが影響したが、10月から台湾の鉄鋼メーカーが日本玉の買い付けを再開するとの見方があり、目先、市況は底値を探る展開となりそうだ。