2006年03月31日(金)
 経済産業省は29日、2006年度第1四半期(06年4―6月期)鋼材需要見通しを発表した。鋼材需要量は2565万トン(前期比40万トン、1・5%減、前年同期比22万トン、0・9%減)で、出荷相当粗鋼需要量は2775万トン(同29万トン、1%減、同122万トン、4・2%減)と策定した。

 粗鋼は決算期翌期で製造業向け需要の減少と薄板3品など在庫調整での25万トン圧縮に伴う減少要因に対し、輸出増加と半製品の一部高炉改修と電炉の夏期減産に備えた造り置き分と輸出増の増加要因が相殺、前期比微減にとどまる。

 同省では今回の作成で歩留率を93・9%と低めに設定。アジア市況回復も映した輸出増加も価格優先の慎重な対応を考慮したほか、第1四半期にズレ込んだ在庫調整を織り込んだ。在庫については薄板3品在庫を6月末には400万トンレベルにまで削減し、調整を完了させることを想定した。
 鉄鋼産業懇談会の増田規一郎会長代行(新日本製鉄常務)は30日の定例会見で、「薄板3品在庫の適正化をめざしてきたが、2005年度末での実現は厳しい状況となった。

 このため06年度1四半期(4―6月)も在庫調整の取り組みを継続する」とのスタンスを示した。その上で「1四半期は自動車生産が前期比で落ちるなどの季節的要因があり、在庫調整を進展させるには通常以上の慎重な(生産)対応が必要だ」と強調した。
 住友商事は30日、同社が米国で展開するステンレス流通子会社のサミット・ステンレス・スチール(SSS)およびディストリビューターズ・メタル(DMC)を4月1日に統合すると発表した。SSSは米国最大、DMCは同3位のステンレス条鋼流通で、SSSを存続会社とする統合新会社の年間売上高は1億ドルを超え、業界シェアは50%に迫るという。
 2月末の国内向け薄板3品在庫(メーカー・問屋・全国コイルセンター工業組合の合計)は、前月比1・9%減の435万9000トンとなった。2カ月ぶりの前月比減少で、とくに問屋在庫は前年同月比でもマイナスとなり、在庫圧縮の方向性を再確認した。ただ、昨年来の目標である400万トン際の在庫水準は3月末での実現が難しくなった。
 韓国鉄鋼協会は加盟33社の2006年設備計画を集計し、公表した。それによると投資額は5億5077万ウォンで、前年比26・9%の増加となった。史上最高の水準で、07年以降の増産対応が確実になる。

 韓国鉄鋼メーカーも、国際的な鉄鋼需要の拡大と市況回復で収益構造が改善しており、これを背景に能力増への積極姿勢に転換したことがうかがえる。特に上工程は、POSCOの新しい還元鉄設備FINEX、現代製鉄(旧INIスチール)の新製鉄所建設など大型案件が多い。