2007年12月28日(金)
 住友金属工業は27日、印鉄鋼メーカーのブーシャン社と、同社がインドオリッサ州に建設中の高炉一貫製鉄所プロジェクトに技術支援の形で参画することで合意、覚書に調印したと発表した。住金ではこれを機に、ブーシャン社との関係を深化発展させ、インドに進出する日系自動車メーカーなどへの鋼板供給対応をにらんだ薄板成長戦略を練る。
 三井物産、新日本製鉄、住友金属工業は27日、英リオ・ティントとの鉄鉱石合弁事業、豪ローブ・リバーで新たな鉱区の開発を決めたと発表した。約9億ドル(約1000億円)を投じて既存の近隣鉱区を開発し、年産2500万トン体制で2010年に生産を開始する。既存鉱区の資源量減少に伴う更新投資で、従来通り周辺鉱区で3200万トン規模の生産能力を確保する考えだ。
 新日本製鉄は27日、中国の宝鋼集団、ルクセンブルクのアルセロール・ミッタルとの合弁事業、宝鋼新日鉄自動車鋼板(BNA)に年産45万トンの第3溶融亜鉛めっきライン(CGL)を新設する拡張を正式に決めたと発表した。

 約250億円をかけて既存ラインの隣接地に新設する。2010年をめどに立ち上げ、想定以上に急速に伸びる中国の需要増を捉える。
 11月末の国内向け薄板3品在庫(メーカー・問屋・全国コイルセンター工業組合の合計)は前月比1・4%、6万1000トン減の410万1000トンと、3カ月連続で減少した。

 ただ例年平均(過去10年平均では11月は約8万トン減)に比べ減少は小幅にとどまっており、新日本製鉄では「改正建築基準法の影響はあるのだろうが、目標とする400万トンからみると依然として高いレベルで、在庫調整が遅れている。早急に、かつ大胆な対策が必要」(薄板営業部)と話している。
 鉄鋼産業懇談会の宗岡正二会長(新日本製鉄副社長)は27日の定例会見で、2008年の鉄鋼市場環境について「米国の金融問題の影響が世界各国に波及するのか、それとも新興国の経済成長などによって世界経済の米国経済からのデカップリング(切り離し)が確実なものとなっていくのか、春先まで様子を見る必要がある」との慎重な見方を示した。