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2008年01月09日(水)
 鉄鋼メーカー各社は近く自動車メーカーと自動車用鋼材の値上げ交渉に入るが、自動車メーカー幹部は「経済合理性、需給状況による値上げはやむを得ない」と一定の理解を示した。

 7日開かれた自動車業界団体の賀詞交換会の席上、トヨタ自動車の豊田章男副社長は「経済のファンダメンタルズの変動で(素材が)上がる部分はやむを得ない。1社だけが上がるわけではない。当たり前のことだが、原価低減、使用方法の変更を進め、工夫していくしかない」と語った。

 また日産自動車の志賀俊之最高執行責任者は「経済合理性、需給の部分での上昇はある意味仕方がない」と述べた。ただ両氏ともに「素材、原燃料の上昇は人為的な面もあるのではないか」と警戒感を示すとともに、「限られた資源から豊富な資源に素材を変える動きが今後加速する」と素材転換の可能性も示唆した。
 コークスや合金鉄など鉄鋼副原料の値上がり傾向は2008年も続きそうだ。中国コークスの輸出価格はトン400ドルを超えており、マンガン系合金鉄も04年以来の高値からさらに上値を追う勢い。

 高値の鉱石と合わせて08年度のマンガン原料は鉄鉱石、原料炭に次ぐコストアップになる懸念もある。原料供給の拡大はあるものの、中国を中心とした鉄鋼需要が先行して増える構図が続いており、中国の輸出抑制、関税引き上げも価格に上昇圧力として作用している。
 日本鉄鋼連盟、鉄鋼会館、大阪鉄鋼流通協会、関西コイルセンター工業会、全国厚板シヤリング工業組合・大阪支部、大阪鉄商組合の関西鉄鋼6団体は8日、大阪市内のリーガロイヤルホテルで新年賀詞交換会を開催した。

 会では主催者を代表し、犬伏泰夫・日本鉄鋼連盟副会長(神戸製鋼所社長)が「昨年、鉄鋼業は新興諸国向けの輸出や、国内は製造業者向けの内需が旺盛で、高い活動水準となった。価格も需給のひっ迫と国際価格の上昇もあって、改善が進んだ。これに加え、コストダウン効果もあり、メーカーはまずまずの業績を上げることができた。また、メーカー、流通ともに設備投資に積極的な1年でもあった。

 08年はアメリカの経済、原油高、中国鉄鋼業の動向などの懸念される問題はあるが、内外ともに需要は底堅い。粗鋼生産も年間1億1888万トンを予想しており、実現すれば、6年連続で年間1億1000万トン台を超えるレベルとなる。メーカーとしてはフル操業が続くわけで、安定した供給ができるよう注力していく。原材料についてはひっ迫した状況となっており、メーカーとしては生産歩留まりの向上に努め、あらゆるコストダウンを行う。」とあいさつした。
 インドのラム・パスワン鉄鋼相は4日、2020年までに世界第2位の鉄鋼生産国となる考えを明らかにした。14―15年までに3兆5000億ルピー(約9兆7300億円)、20年までに8兆ルピー(約22兆2400億円)を投じる。同国の粗鋼生産量は06年4945万トンで世界7位。以前から15年に1億トンの構想を掲げていたが、国営企業の拡張を進め、日本を抜く鉄鋼大国をめざす。
 JFEスチールは8日、局部座屈性能に優れたラインパイプ用UOE鋼管を開発・実用化した功績により、影近博専務執行役員・スチール研究所長を代表とする研究グループが第34回(2007年度)岩谷直治記念賞を受賞したと発表した。

 JFEグループは、JFE技研のパイプライン耐震設計技術、鋼管性能設計技術やJFEスチールの材料設計技術、製鋼・厚板加速冷却技術など先進の総合技術を活用し、ゴムのようにしなやかに変形できる機能を持ち、安全性と低コストを両立させる高強度ラインパイプを開発。01年に国内で初採用されて以来、国内2プロジェクト(合計約2400トン、X65グレード)、海外4プロジェクト(同約5万トン、X60―100)向けの実績を持ち、さらに国内2プロジェクト、海外3プロジェクトでの採用を見込んでいる。