2013年8月9日

韓国電炉、5月ぶりの国内スクラップ購入価格引き上げ

韓国鉄鋼、韓国特殊形鋼など韓国の電炉メーカーは8日から韓国内鉄スクラップ購入価格をトン当たり1万5000ウォン(1340円)引き上げた。世亜ベスチールなどは先行して7日から1万5000ウォン値上げしている。4月から値下げが続いていたが、5カ月ぶりの値上げとなる。現代製鉄、東国製鋼などの京仁地区メーカーも追随が避けられないようだ。

韓国電炉各社は、輸入先行で国内購入価格の値上がりを極力さけてきたが、6月以降月間の輸入量が70万トン台に低下するなかで、主要電炉の工場スクラップ在庫が低下。今週初めには115万トンと直近のピーク5月の145万トンから30万トン強減少するなど余裕がなくなっていた。

こうした中で最大の輸入先である日本市場のオファー価格がH2で3万1500円~3万3000円強の水準に上昇するなどの影響があり、韓国内で下げ止まりの動きがあった。一部電炉では、韓国内の購入ではリスト価格を据え置き、特別枠購入制度の導入で実質値上げを探る動きがあつた。しかし工場在庫減もあり、いきなりリスト価格ベースでの値上げとなった。ただ韓国では、8月の電力危機を強制削減(電炉は15%カット)で乗り切ることになっており、減産幅が大きくなる見通し。このためスクラップ購入価格の引き上げは限定的になると見られている。

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