2014年5月2日

京都で銅盗難再発 連休中は注意を

京都市内の伸銅メーカーで先月、伸銅品の盗難が発生した。複数による組織的犯行で、事前の下見を経て犯行に及んでいる形跡があることから、昨年5―7月に京都府内の伸銅メーカーばかりを狙った窃盗団と同一犯である可能性が高い。明日から4連休に入るところが多いが、流通を含め、工場や倉庫の盗難対策に万全を期することが必要だ。

4月上旬に被害を受けた伸銅メーカーによると、犯行前日までに防犯カメラに複数の不審者が映り、そのうち一度は警備会社の警報が鳴って未遂に終わった。それにも関わらず後日、同じメーカーに再犯に及んで、コイル材料が盗難に遭ったという。

犯行の手口はまず、事前に位置を確認した防犯カメラの向きを変えたり、レンズをフェルトペンで塗りつぶしたりした上で、用意していた工具で南京錠を破壊して工場内に侵入。犯行直後、現場近くで犯人と見られる1人が逮捕されたが、警察によるグループの全容解明や盗品の行方はつかめておらず、残るグループによる再犯の可能性がある。

昨年も5月連休中に、京都市内の伸銅メーカーで盗難が発生。それを皮切りに、7月にかけて京都府内の複数メーカーで約10件の伸銅品盗難が続発した。当時は工場周囲の金網を破って侵入していたが、今年の場合、工場建屋に繰り返し侵入を試みている点から、犯行がエスカレートして、手口も巧妙化しているようだ。