2010年4月14日

JFEスチール、高耐摩耗熱処理レールを開発

 JFEスチールは13日、海外での重貨物鉄道用レール新商品として高耐摩耗熱処理レール「SP3」(エスピースリー)を開発、今年2月に初出荷したと発表した。SP3は世界最高水準の耐摩耗性を持ち、従来の同社製熱処理レールに対して寿命が10%以上長くなる。

新製品・新技術 SP3は耐摩耗性を向上させるため、金属組織を極限まで微細化させたレール。最適な化学成分調整を行うとともに、世界有数のレール専用熱処理設備により、圧延後の冷却条件を最適化させ、金属組織の微細化を実現した。これにより、レール表層の硬度に加え、レールの寿命を決定付ける内部硬度も向上させて、従来の同社製レールに比べ10%以上の長寿命化を実現。その結果、鉄道会社はレール交換費用やメンテナンス費用を大幅に低減可能となる。

 JFEスチールはBNSF鉄道の協力を得て、アイダホ州とネブラスカ州の営業路線を使用して実証試験を行った。曲線区間にSP3と従来品のレールを交互に敷設、1年以上にわたって貨物列車の走行による摩耗量を実測比較し、優れた耐摩耗性が確認された。