2011年1月19日

YKKAP、サッシ施工で新技術 非溶接で火災リスク回避

 YKKAPは、鉄筋コンクリート建造物のサッシ施工時に、溶接を用いず無火気で取り付けできる新技術「非溶接工法」を開発したと発表した。今月20日から受注を開始する。工事の際に火災が起きるリスクがなくなるほか、雨天でも作業ができるため、工程管理が容易になる。同社によると業界初の新工法で、特許も出願している。

新製品・新技術 現在ビル用サッシ施工では、サッシを設置するコンクリート開口部などの駆体にあらかじめ埋め込んだ「埋め込みアンカー」と、サッシの枠側部分を鉄筋材を介して溶接し固定する「アーク溶接工法」が一般的。一方、非溶接工法は躯体に先打ちする打ち込みアンカーとサッシ枠側部分との間に、粘性のある高強度の樹脂剤を注入し、固めて固定する。樹脂剤は常温の場合5分程度で硬化するため施工性に優れる。

 アーク溶接では作業の際に火花が発生するため、作業者は近隣の建物に火花が飛散したり、ガラスや断熱材など他の資材が燃えないように注意する必要があるが、非溶接工法は火を扱わないため、こうした心配がない。またアーク溶接と異なり電源を使わないため、雨天時でも感電の心配をせずに作業でき、工程管理がしやすくなる。電源以外にも躯体に先付けする埋め込みアンカーや鉄筋材が不要になり、建築工事会社の負担削減に貢献できる。

スポンサーリンク