2011年9月16日

斎藤エンジン、レアアース磁石の回収技術を開発

 自動車エンジンの解体を手掛ける斎藤エンジン(本社=千葉県八千代市)は、ハイブリッド自動車用モーターに使用されている希土類(レアアース)磁石の回収技術を開発した。希土類リサイクルの課題の一つとなっている、モーターと磁石を効率的に分離する技術を考案した。

 同社は2年前にハイブリッド自動車用モーター解体の際に磁石を分離、回収する方法の開発に着手。モーターに含まれる磁石は全重量の約7・8%で、これまで約15トンのモーターを解体し、1トン以上の磁石を回収した。

 希土類磁石の主成分は鉄、ネオジム、ボロンだが、熱に弱い磁石の耐熱性を高めるために、ジスプロシウムも添加する。ただ、磁力が強いことに加え、安全性への配慮からも強力な接着剤で接合されているため、磁石をモーターから分離することは難しい。試行錯誤を重ねて独自のノウハウを開発し、現在は複数メーカーの車種から、永久磁石を効率良く回収できるようになった。