2011年10月20日

東邦金属・グンゼ、放射線遮へい用生地開発 タングステン繊維使用

新製品・新技術 東邦金属と繊維大手のグンゼはこのほど、タングステン繊維を用いた放射線遮へい用生地と防護服を共同開発したと発表した。東邦金属のタングステンの繊維加工技術と、グンゼの生地化技術を合わせたもので、軽量性・柔軟性に優れた素材を開発。原子力発電所関連の防護服などに用途を見込んでいる。

 放射線を遮へいする素材には、主に鉛板やタングステンを含有したラバーシートを用いるが、衣服に使用した場合、重く柔軟性に欠け、作業者への負担が大きい問題があった。

 今回開発した生地のガンマ線遮へい率は10・7%。0・1ミリ4枚のタングステン板と組み合わせると、25%以上の遮へいも可能としている。重量は1平方メートル当たり4・3キログラム、つなぎ(Mサイズ)で約12キログラムに相当する。透湿性も良く、蒸れによる不快感も低減できる。

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