2012年10月5日

JFE建材と理研興業、多機能遮音柵を開発 防雪・防風も

 JFE建材は4日、北海道の防雪柵メーカーの理研興業(本社=北海道小樽市)と共同で遮音・防雪・防風の3つの機能を備えた多機能遮音柵を開発したと発表した。防雪・防風柵メーカーと防音壁パネルメーカーの独自技術を融合した業界初となる技術コラボレーション製品。

新製品・新技術 防雪柵と遮音柵は別々に設置されるのが一般的だが、北海道や東北などの積雪地帯では騒音対策と同時に、地吹雪など風雪による吹き溜まりや視程障害を抑える必要がある地域も多い。より安全安心な対策を打つことで、吹き溜まりの軽減、交通障害の緩和などにつながると考え、かねて東北地区で親交があった両社が、昨年から開発に取り組んできた。

 「多機能遮音柵」は下部の遮音柵、上部の防雪・防風柵に一体化したもので、遮音・防雪・防風機能の3つの機能を発揮する。防雪部ではしのび返しの誘導板を使い、高い吹上効果により視程障害を緩和する。施工面でも防雪・防風ユニットはボルト固定で容易に取り外しができるうえ、基本的な支柱構造(H形鋼柱)が一般的な遮音壁と同じで、施工に特殊技術は不要などが特徴。また遮音板としては、パネル下部にくさび型形状を取り入れるなどして、容易な着脱構造としたフラットな吸音板をJFE建材が新開発。施工性、メンテナンス性、景観性を高めたものとして、ラインアップに加えている。