2013年4月30日

日鉄住金溶接工業、全姿勢溶接用フラックス入りワイヤを発売

 剥離剤は負極シート用と正極シート用の2種類。負極用「KHR(?)」シリーズは銅箔からカーボンなど、正極用の「KHR(+)」はアルミ箔からコバルト、ニッケル、マンガンなどのレアメタルを剥離する。

 負極用「KHR(?)」の使用方法は、5倍の希釈液に負極シートを数分浸漬し、水で洗浄・乾燥させるという簡単なもの。使用温度は常温でも使えるが、60―70度が最適としている。同社実験によると、早ければ1―2分で完了するが、カーボン重量比が70%の高カーボン電極でも、10分足らずで完全にはがれた。

 剥離剤は有機成分を添加したアルカリ性だが、規制対象となる化学物質は含まず、環境に配慮したもの。処理設備は活性炭素付きの沈殿槽のみ。液は繰り返し使用しても劣化が少なく、補充のみで継続使用ができるため、イニシャルコスト、ランニングコストともに優れている。

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