2009年3月25日

鉄スクラップ、輸出次第で国内上伸も

 国内鉄スクラップ相場は関東、関西とも2週連続横ばいとこう着ムードを強めている。先行き不透明な製品市況、需要激減による大幅な粗鋼減産など不安材料をぬぐえないなか、東アジアの鉄スクラップ輸出マーケットがジリ高基調に転じたことが下支え要因となっている。

 東アジア向けの輸出価格(H2)は、オファーレベルですでに国内相場よりトン2000―3000円上回っている。国内商社は現状価格での成約を回避しているが、国内高炉・電炉メーカー向け取扱量の減少を受け、国内商社が本格的に輸出商談を再開し、「大量成約に乗り出せば国内市況をけん引する」(流通筋)との見方もある。今後、国内流通各社の動向に注目が集まりそうだ。

スポンサーリンク