2010年1月29日

方向性電磁鋼板 高炉、対中輸出に慎重

 新日本製鉄やJFEスチールが方向性電磁鋼板(GO)の中国向け輸出に慎重な姿勢を見せ始めている。韓国・POSCOなど海外ミルからの流入増加、市中在庫の増加、市況下落、今年1月からの関税アップなどで中国市場が混迷しているためだ。

 エネルギー関連プロジェクトが再開しはじめていることから下期にはGOの需要回復が進むことが予想され、新日鉄では「今の現象は一時的な在庫調整期」(電磁鋼板営業部)とみる。ただ、しばらく中国向け輸出は環境問題を背景に引き合いが底堅いハイグレード品を中心にした選別受注で対応するものとみられる。