2010年5月20日

廃船リサイクルのモデル事業、室蘭でスタート

 北海道室蘭港で、国の助成金3億円を投じた廃船(4万5000総トン)のモデルリサイクル事業がスタートした。新日本製鉄、産業振興、室蘭工業大学などで結成された事業組合が実証実験の形で実施しているもので、7月中旬までに解体を終える。

 (1)海洋汚染の防止(2)安全(3)ガスフリー下での作業(4)採算性――などに配慮し、1万2000トンの解体鉄スクラップの回収を行う。とくに注目されるのは、ウオーター・ジェットによる船穀の切断で、厚さ30ミリまでの鋼板の切断実験と実用化を検証する。事業成果は、8月末までに報告書にまとめ、11年以降に本格化する管理型解轍事業の国際的なモデルにする。