2010年9月1日

鉄スクラップ、国内外で上げ一服感 輸出商談停滞で

 鉄スクラップ市況は国内、海外とも上げ一服感が台頭し始めている。東アジア向け新規輸出商談が停滞し、関東湾岸では流通各社が買値の引き下げや入荷制限を実施。上昇基調が続いている大阪では、31日から一部電炉が買値引き上げに動いたが、「先高観は薄れている。順次、出荷を進める」(ヤード筋)との声も聞かれ始めている。

 一方で9月の国内電炉鉄スクラップ需要は、8月比で増加に転じる見込みで、「韓国向け輸出価格の停滞は為替の影響も大きく、需要自体は底堅い。需給双方とも様子見に転じる」(商社)とみる向きもある。