2011年3月3日

韓・POSCO、浦項市に鉄スクラップ処理工場を建設

 韓国のPOSCOは、CO2排出対策の一環として浦項製鉄所のある浦項市に本格的な鉄スクラップ処理工場を建設する。新会社方式で運営する計画で、子会社のポスチールとNIスチールが共同出資で浦項SRDC(SCRAP RECYCLING DISTRIBUTION CENTER)を設立した。加工機械は、1250トンギロチンとプレス機が主体。6月稼働予定。年間3万トンの処理能力で、浦項製鉄所の転炉に挿入し、コストとCO2削減対策として活用していく。

 1250トンギロチンは、日本のモリタ環境テック(本社・千葉県船橋市)が受注し、2月上旬にPOSCOプランテック向けに出荷した。これを浦項RSDC内に設置し、ヤード内処理をスタートさせる。

 浦項SRDCは、NIスチールが所有する用地1万1000坪を活用して設立されており、ポスチールが51%、NIスチールが49%を出資。年間3万トンのスクラップを処理する計画で、全量POSCO浦項製鉄所向けに供給する。

 POSCOは、高騰する鉄鉱石対策とCO2削減から鉄スクラップの有効活用を計画しており、自社グループ内で処理する体制が構築されるとスクラップの安定的な確保が進む。今回の浦項SRDCが完成すれば、光陽製鉄所向けにも新しい処理ヤードを光陽市内に建設する計画。

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