2011年7月4日

普通鋼輸出、3カ月連続減221万トン

 日本鉄鋼連盟は1日、5月の鉄鋼貿易実績を発表した。それによると普通鋼鋼材輸出量は前年同月比12・2%減の221万3000トンと、3カ月連続で減少した。また前月比でも2・1%減と2カ月連続の減少。

 東日本大震災で被災した高炉メーカーの操業は回復しているが、サプライチェーン寸断に伴う部品不足から、自動車を中心に日系製造業の活動がダウン。加えて日本ミルの主要輸出マーケットであるアジアで、中国の鋼材生産増加・輸出へのにじみ出し、各国でのインフレ抑制策による経済成長の鈍化などにより、市況が低迷。最大輸出先の韓国が6カ月連続して前年同月を下回るなど商談も滞り気味で、好調が続いた輸出も、減速感が鮮明になってきた。