2011年8月10日

普通鋼電炉の損益改善 4―6月

 普通鋼電炉メーカー上場12社の2011年4―6月期決算が9日に出そろった。前年同期比で、鉄スクラップ価格(H2ベース)が若干上昇し、これを踏まえた形で採算悪化を回避するための値戻し機運が高まった。異形棒鋼など販売数量も一部品種で増加した。

 その結果、主力の形鋼で値戻し転嫁が難航した大阪製鉄を除く11社の経常損益が改善し、田原工場の操業がアップした東京製鉄が8四半期ぶり、東京鉄鋼は前年同期の赤字から、それぞれ黒字転換した。朝日工業と北越メタルは黒字転換は果たせなかったが、損失幅は縮小している。