2011年9月30日

粗鋼需要、輸出減で微増 10―12月見通し

 経済産業省が29日に発表した2011年度第3四半期(10―12月)の粗鋼需要見通しは、2718万トンと前期(生産実績見込み)に比べ0・3%増え、2期連続で増加した。国内自動車生産の回復とともに東日本大震災の復興需要が土木分野で一部具体化するが、円高影響などで輸出が減少し、微増にとどまる。高い水準を示す在庫の調整も考慮した。

 一方で海外経済の下振れリスクが高まっており、同省鉄鋼課では輸出環境の不透明感が増す中、国内自動車の在庫補てん後の生産動向など、需要への注意を促している。