2011年10月27日

中国鋼材市況が続落 鉄鋼増産が響く

 中国の鋼材市況が続落した。需要が伸び悩む一方で10月上旬の粗鋼生産が9月平均を上回り、市中在庫が増加している。伯資源大手ヴァーレが10―12月の鉄鉱石契約価格の引き下げを、鉄鋼メーカーに伝えたことも拍車を掛けた。

 市況急落によって早期の底打ち、反発の期待も生じるが、鉄鋼増産が市況を下押し続ける。洪水で経済が停滞しているタイへの鋼材輸出が減る可能性があり、中国国内だけでなく、アジア全体の需給が緩む懸念が広がっている。