2012年10月10日

米・鉄スクラップ相場急落 国内市況はジリ安続く

 米国鉄スクラップ相場が急落している。国内商社・流通などによると、海外市況の指標となる米国コンポジット(ピッツバーグ・シカゴ・フィラデルフィアの東部3地区平均)価格は、10月2週時点で前週比43・33ドル安の304・17米ドル(HMS・No.1、約2万3800円)と大幅安。1カ月ぶりの下落で、「トルコ向け輸出価格の下落などが影響したのでは」(商社)とみる向きもある。

 国内鉄スクラップ市況は、依然として下げ局面にある。東京製鉄は6日入荷分から、鉄スクラップ購入価格をトン500円引き下げた。関東、関西両地区の他電炉メーカーも同様に買値引き下げに動いている。「国内消費も伸びず、輸出反転もすぐには見込みにくい」(流通筋)中で鉄スクラップ市況はジリ安推移が続く。