2013年5月29日

異形棒市況、東西で温度差

 異形棒鋼市況は、東西で市場のムードに温度差が出てきた。関東では市況はこう着状態にある一方、関西地区では弱気配が出始めている。「需要があるかどうかが、大きな差になっている」(商社営業担当者)。関東では大型プロジェクトなどで需要が底堅いものの、関西では需要が大きく落ち込んでいるいるため、関西では流通が新規案件を確保するために、安値取引する傾向にあり、東西市況の差は今後、鮮明化する可能性もある。関東の異形棒鋼需要は25万トン程度とリーマン・ショック前に比べて1割減にとどまっている中、相応の減産をしているため、メーカーは販売価格を維持しやすい環境にある。一方、関西は減産幅以上に需要が減少しているため、需給の緩和傾向が大きく市況が軟化しやすい傾向にあるようだ。