2014年2月21日

1月鉄鋼輸入、急増 88万トン

 鉄鋼輸入が急増している。財務省が20日発表した貿易統計(速報)によると、1月の全鉄鋼ベースの輸入量は前年同月比47・2%増の87万7393トン、3カ月連続で増加し、近年では最高水準になった。円安が進んだものの、一部ミルの設備トラブルなどで国内需給がタイト化する中、需要家や流通業者などが輸入材の手当てを増やした。中国が倍増したほか、韓国や台湾も増加しているようだ。一方、全鉄鋼ベースの輸出量は9・8%減の327万5000トンで、5カ月連続の減少となった。タイの政治混乱をはじめ新興国の景気減速、国内需要の増加などを映したものだが、円安の進行をテコにした本年度上期の輸出増加・輸入抑制とした構図から転換し、再び輸入材への関心や警戒感が高まってきた。