2017年12月19日

11月鉄鋼輸出316万トンに減、内需増加で余力出ず

 財務省が18日に発表した貿易統計によると、11月の全鉄鋼ベースの輸出量は前年同月比2・1%減の315万9000トンで、10カ月連続で前年同月を割り込んだ。海外リローラーなどから引き合いは強かったようだが、内需の増加で高炉メーカーは輸出余力を引き出せなかった。海外市況はホットコイルがトン当たり600ドル前後の落ち着いた展開が3カ月ほど続いている。中国政府が来年1月から鋼材の輸出関税を撤廃する発表したことが関係者の関心を集めており、今後の海外市況の動向が注目される。