2013年9月25日

新日鉄住金 事業部長に聞く 常務 森信 紳二氏 ■交通産機品 鍛鋼化に新技術で対応

――2013年度のクランク軸のグローバル環境から。

「市場は当面は伸び続けるとみている。クランク軸を使用しない電気自動車、燃料電池車の普及にはまだ相当の時間がかかると思われるからだ。当面は米国ICI(インターナショナルクランクシャフト社)の第4ライン増強と、アセアン地域での新たな製造拠点設立の検討を進める。日・米・中・印の世界4拠点の製造能力は1100万本。日系メーカーのシェア拡大、自動車の世界最大市場である中国の需要回復、米国市場の拡大を背景に、本年度は大幅に販売が増加する見込みで、操業度(生産実績)は全体で80%を超える見通しにある」

――拠点別にみると。

「日本は中長期的に大幅な市場拡大は見込めないが、本年度は円安の影響があり、製鋼所(大阪府此花区)の販売数量は、12年度の350万本から390万本程度まで増えるとみている。中国(恵州住金)は13年度下期から回復し、昨年12月に能力増強した効果で150万本から180万本に増える。