2013年10月7日

世紀の大合併から1年―新日鉄住金、世界最強を目指す― ―3― ■第1部 総論(2)財務戦略/ROS10%超を視野に

中期経営計画では、2015年までに世界最高水準の競争力を実現し、連結売上高経常利益率(ROS)5―10%の達成を目指す。13年度上期見通しは連結売上高2兆7000億円、経常利益1500億円でROS5・6%。「13年度の経常利益3000億円以上の予想は、ROS6―7%相当。早いタイミングで10%をとらえ、上を目指したい」(宗岡正二会長兼CEO)と、前倒し超過達成が狙える状況にある。

【製鉄事業が改善】

業績回復の最大要因が、主力の製鉄事業の収益改善。13年度第1四半期の連結経常利益は、比較可能な前四半期比1・9倍の864億円。13年度上半期予想が前下半期比2・6倍の1500億円で、うち製鉄事業は3・8倍の1350億円。通期予想は前期比3・4倍の3000億円以上で、うち製鉄事業が5・2倍の2650億円。

上半期の実力ベースの経常利益見通しも「在庫評価益や外貨資産の為替換算益など一過性のプラス要因を差し引いた1230億円で、前下半期比2倍強、うち製鉄事業は1080億円で約3倍」(太田克彦副社長)。

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