2013年10月16日

新日鉄住金 事業部長に聞く 執行役員 飯島 敦氏 ■厚板 アジアで鋼構造化注力

――まず足元の厚板市場の動向について。

「政府の経済対策と円高是正で国内厚板市場は良い状況にある。造船、建設機械、エネルギー産業等の競争力が戻り、活動水準は良い。造船向け厚板需要は対前年度で25%程度落ちると見ていたが、10%弱の減少にとどまりそう。建機は排ガス規制、消費税率引き上げを背景に本年度上期は好調。下期も大幅には落ちないと見ている。建設も東京オリンピック開催を受けて、震災復興と強靭な国づくりの時間軸が定まったことで、確実に上向いてくる。一方、海外市場はエネルギーやインフラ関連投資が期待より遅れている。国内と海外で市場はアンバランスだが、国内ムードの良さが勝り、全体感としては良くなっている」

――需給もタイトになると。

「建材関連が増え、タイト感は増すだろう。ただ、ムードだけで動くとバブルのような状態になってしまう。必要な時に必要なものが発注―供給されるよう、当社としても計画的な生産に徹していく」

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