2018年7月4日

広がるか雑ナゲット事業 中国規制で国内滞留 推進派「加工賃引いても利益」 慎重派「産廃処理費見極め」

国内処理がふえていくと思われる雑電線
 雑ナゲット事業に新規参入するスクラップ輸出業者が増えている。母材となる雑電線は中国向け輸出が難しくなる中で市中価格が割安となっており、「今の価格だと加工賃を引いても雑ナゲットに処理すれば十分利益を産むことができる」(関東の輸出を扱う大手非鉄原料問屋)との話が聞かれる。その一方で被覆部分の産業廃棄物としての処理が課題となっており、「高騰している産廃処理代を賄えるのか、最終処分場の受入量はどうなのか、そういったことを全て見極めてからでないとナゲット事業を始められない」(関東の雑電線を扱う直納問屋)と慎重に様子を見ているところもある。

 雑電線の輸出は、主な向け先だった中国の天津や広東省でスクラップ輸入業者のライセンスが...