新製品・新技術情報
材料:   ステンレス  ニッケル  チタン    アルミ  その他
形状: 鋼板  鋼管  線材  棒鋼
用途: 自動車  建設
環境: リサイクル  鉛フリー  カドミフリー  処理機械  アスベスト
製品・技術: ボルト  溶接・接合  めっき  加工  超電導  磁石  表面改質  防食  金属粉末  熱処理  電池
2007年 > 新製品・新技術情報バックナンバー
2/28  大同アミスター、金型被膜技術3種を共同開発
2/21  昭和電工、窒化物半導体で新技術 4インチ基板の青色LED
2/20  JFEスチール、高弾性チタン合金開発 ゴルフクラブに初採用
2/19  JFE鋼管、中径角形鋼管 グレー色を開発
2/16  愛知製鋼、独自技術で研削材開発 スラグ再利用で用途拡大
2/15  昭和電線ケーブルシステム、イットリウム系超電導線材の製法開発
2/15  NEOMAX、新フェライト磁石開発 世界最高磁力を実現
2/15  中山工業、冷間縮径ロール成形法による多重管製造で新技術
2/15  日板協・賛助会員、屋根関連2工法を共同開発
2/8  産総研、単層カーボンナノチューブの大量合成法を共同開発

大同アミスター、金型被膜技術3種を共同開発  大同アミスター(本社=大阪府大東市氷野3―152、吉川善弘社長)はこのほど、大同特殊鋼、装置メーカーの日新電機(本社=京都市)と共同で、従来のPVD(物理蒸着法)コーティングに加え用途に適応した新被膜シリーズ「アミコートC」「アミコートH」「アミコートD」の3種類のコーティング技術を開発した。

 被膜処理については、従来からCVD(化学蒸着法)コーティング、PVDコーティング、独自の複合PVDなどで実績を有しているが、今回、さらにユーザーニーズに応じる形で、金型等の寿命が従来比数倍から数10倍にまで向上可能な被膜処理法を開発し、量産体制を確立した。

 新被膜シリーズのうち、「アミコートC」は、CVD被膜と同等の密着性を有した冷間加工金型用被膜。効果例としては、角絞りダイで従来の約12倍まで寿命を向上している。「アミコートH」は、チタンとクロムの窒化物を活かし、高温での塑性変形による脱膜を防止する耐熱性の温熱間加工金型用被膜。効果例としては、フロントダイで従来の約1・8倍まで寿命を向上。「アミコートD」はダイカスト型の耐焼付き、かじりを防止するアルミダイカスト金型用。効果例としては鋳抜きピンで従来比約3倍まで寿命を向上している。

昭和電工、窒化物半導体で新技術 4インチ基板の青色LED  昭和電工は20日、窒化物半導体の新しい結晶成長技術の開発に成功したと発表した。従来の有機金属化学気相成長(MOCVD)法と、独自に開発したプラズマ物理気相成長(PPD)法を組み合わせ、4インチ基板を使った窒化ガリウム系青色発光ダイオード(LED)を開発した。製造拠点の千葉事業所の月産能力を2007年末までに3倍強に引き上げ、液晶バックライトや一般照明市場への参入を図る。

 新しい結晶製造プロセス「ハイブリッドPPD法」は、化合物半導体の結晶製造方法として最も一般的な結晶成長方法のMOCVD法と、昭和電工が窒化物半導体の結晶用に開発したPPD法を組み合わせた。これにより、MOCVD法より高品質の窒化物半導体結晶を製造できる。

 MOCVD法と同様に良好な結晶成長が可能で、パーティクルの発生が少ない。発光層のエピの安定性も高い。生産性が高く基板の大型化が容易で、MOCVDでは難しかった4インチ基板を使ったLED素子を生産できる。

 また、原料には高価な有機金属やアンモニアなどのガスは使わなず、金属ガリウムや窒素ガスを使う。

JFEスチール、高弾性チタン合金開発 ゴルフクラブに初採用  JFEスチールは19日、航空機、ゴルフクラブ、モータースポーツ分野向けとして高強度・高加工性の特性を求めら、それらを受け継ぎながら、独自製法による弾性率を高めた新チタン合金「SP―700HM」を開発し、3月16日発売予定のヨネックスの「ニューナノブイドライバー」に初めて採用されたと発表した。

 2008年1月に導入される飛び過ぎを禁止したSLEルールが男子プロ以外の一般ゴルフプレイヤーにも適用が拡大される事態を踏まえ、ヨネックスのほかゴルフクラブメーカー数社が本年、新チタン合金を新ドライバーフェース向けに内定している。

 同社が開発した新チタン合金は、従来合金より100度以上低い700度台で金属が飴のように伸びる超塑性のほか、一定の力を掛けた時に変形する度合いを示す高弾性率を有するもの。JFESによるコンピューターシミュレーションでは、新チタン合金をドライバーフェース部に採用することで、同部の剛性を従来比約12%高くすることが可能。

JFE鋼管、中径角形鋼管 グレー色を開発  大手溶接鋼管メーカー、JFE鋼管(本社=千葉県市原市、齋藤敬陽社長)は、オンライン塗装による、グレー色の中径角形鋼管をこのほど開発し、3月から販売を開始する。赤色以外のカラー中径角形鋼管で、店売り在庫販売向け供給は日本で初めて。当面、大手特約店の田中鉄鋼販売の全支店(東北、土浦、羽生、浦安)で在庫販売する。

 赤色下地である既存のカラー角形鋼管は、上塗りを厚塗りしないと美しく発色しないため、原色以外の落ち着いたカラーバリエーションが求められていた。グレー色は、中塗り・上塗りで容易に色合わせできるため、顧客のニーズが増えており、形鋼類ではすでにグレー色が普及している。

 このため、JFE鋼管ではオンライン生産の検討を進めてきたが、このほど開発・実用化に成功したもの。本社・工場にグレー専用塗装ブースを設け、製造ラインを一部改造するなど投資を実施し、2月末に設備改造が完了する。製造可能範囲はサイズが60ミリ×30ミリ―200ミリ×200ミリ、厚さは1・6―9ミリ。既存の赤色に比べて、コストアップとなる。

愛知製鋼、独自技術で研削材開発 スラグ再利用で用途拡大  愛知製鋼は15日、特殊鋼の製造過程で発生するスラグのリサイクル用途拡大を目的に独自アトマイズ技術による研削材「ASショット(特許申請中2件)」を開発し、4月から販売開始する予定と発表した。販売目標は2010年で年間約6000トンをめざす。

 新商品は、スラグのリサイクル用途拡大(現在、仮設路盤材、路盤材)による廃棄物の埋め立てゼロ化への貢献だけでなく、現在使用されている天然鉱産物(ケイ砂やガーネット)系研削材と比較して物性(硬度・強度)に優れるほか、繰り返し使用が可能、研削時の発塵が少ない、国内生産のため安定供給ができるなどの特徴を持つ。このため廃棄物である使用済み研削材の埋め立て量をこれまでの2分の1から3分の1に削減可能となり、天然鉱産物の採掘量の削減にも寄与できる。

 製品は粒状で、0・2―2・0ミリ(粒度調整可能)、ガラス質(酸化カルシウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムほか)、硬度Hv700以上、圧壊強度30―40キログラム/個。用途は金属製品のさび取りや塗装性を高めるための表面処理用の研削材。

昭和電線ケーブルシステム、イットリウム系超電導線材の製法開発  昭和電線ケーブルシステムは14日、国際超電導産業技術研究センター(ISTEC)と共同で、イットリウム系酸化物の超電導線材を高速・安価に製造する方法を確立したと発表した。金属元素を混ぜ込んだ溶液を金属テープ基板上に塗り、熱処理炉で焼成して超電導層を形成する。

 今回は溶液中の金属元素の比率調整と、熱処理炉内のガスの流れの均一化によって、長さ200メートル、臨界電流値200アンペアの線材を、従来製法比5倍の毎時10メートルの速さで製造することに成功した。

 新製法は従来製法に比べて30%のコスト低減が見込め、これによってイットリウム系超電導線材の実用化にめどがついた。「超電導応用基盤技術研究開発プロジェクト」は08年度末までに線材長500メートル、臨界電流値300アンペアの達成を掲げている。今後さらなる厚膜化とバッチ式電気炉の大型化で、製造速度毎時20メートルをめざす。

NEOMAX、新フェライト磁石開発 世界最高磁力を実現  NEOMAXは14日、世界最高磁力の新しいフェライト磁石「12Bシリーズ」を開発したと発表した。添加素材のコバルト使用量を増やすことで、従来品の「9Bシリーズ」より、常温での磁力(残留磁束密度)を7―8%向上させた。マイナス40度の低温でも磁力が減らないという温度特性にも優れ、用途先のモーターを小型化できる。熊谷製作所と九州事業所で量産体制を整えており、2008年度に10億円の販売を見込む。

 12Bシリーズは自動車のDCモーター向けなどに販売する方針。従来品よりコバルト使用量を増やすため、製造コストが高く磁石の製品価格は約10%上昇する。ただ、磁石の特性が優れているため、その分、モーターに使用する磁石重量を約30%減らすことができる。

中山工業、冷間縮径ロール成形法による多重管製造で新技術  角・異形パイプメーカーの中山工業(本社=愛知県刈谷市中山町3―22、石川潤社長)は、冷間縮径ロール成形法による多重管製造技術(国内外特許取得・申請中合計8件)を独自開発し、3月中に量産技術を確立させる予定。新成形法は、丸管を素管として1パス1工程で25%もの縮径が可能な画期的技術で、多様な素材を組み合わせた多重管が製造できることから、これまで考えられなかったような用途に安価で提供できる。

 今回、開発した冷間縮径ロール成形法は、これまでの冷間ロール成形の場合、3%以上の縮径が不可能であったが、25%という大幅な縮径を可能にした。しかも一部多重管や全長多重管にすることもできることから、一部強度不足にも対応できる。

日板協・賛助会員、屋根関連2工法を共同開発  日本建築板金協会(略称=日板協、勝又貞治会長)は賛助会員と共同で、新製品の超耐候性ポリオレフィンラミネート鋼板屋根工法「プロマクシー」と天井一体型カスタム下地システム「CPS工法」を開発、4月をめどに発売する。

 プロマクシーは賛助会員のうち、MAXKENZOが中心となりセメダイン、興亜不燃板工業、アキレス、日新工業と開発した商品。JFE鋼板製の超耐候性ラミネート鋼板JFEエコラミを使用、熱可塑性ポリオレフィン(TPO)フィルムを熱風融着することで高い防水性を得られる。熱風融着は溶剤や接着剤を使わない環境負荷の小さい溶接法。

 CPS工法は吸音、断熱、遮音をする工法で、コンフォートテックの考案により日板協と提携。施工の際にビスや釘を使わずに済む。

産総研、単層カーボンナノチューブの大量合成法を共同開発  産業技術総合研究所(産総研)は7日、日本ゼオンと共同で、単層カーボンナノチューブ(CNT)の安価な大量合成法を開発したと発表した。CVD(化学気相成長)技術として基板上で単層CNTを合成する合成手法、スーパーグロース法を用い、初めて大面積金属基盤上に直接大量の単層CNTを合成する技術を確立。

 従来の高価なシリコン基板での合成に代わり、安価なニッケル合金基板での合成に成功するとともに、同技術を適用できる合成炉を設計・試作、A4サイズの金属板全面に均一な単層CNT構造体を合成した。CNTの成長面積はこれまでの100倍にスケールアップしたほか生産量もミリグラム単位からグラム単位に拡大でき、世界最高レベルの高純度、高比表面積、長尺の特性と製造コストを100分の1に低減することを可能としたという。

 今後、同技術をベースに小型基板バッチ処理をより拡大、連続化、高効率化し、数百分の一にまで大幅な製造コストの抑制を図る。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)事業「カーボンナノチューブキャパシタ開発プロジェクト」としてバルク単層CNTの工業的量産化をめざす。合せて高出力、高エネルギー密度、長寿命の電気二重層キャパシタも開発し、スーパーキャパシタ、アクチュエータなどの用途で実用化する。