新製品・新技術情報
材料:   ステンレス  ニッケル  チタン    アルミ  その他
形状: 鋼板  鋼管  線材  棒鋼
用途: 自動車  建設
環境: リサイクル  鉛フリー  カドミフリー  処理機械  アスベスト
製品・技術: ボルト  溶接・接合  めっき  加工  超電導  磁石  表面改質  防食  金属粉末  熱処理  電池
2007年 > 新製品・新技術情報バックナンバー
10/31  マグネ・炭素で新透明導電膜材 インジウム代替に/東海大など
10/30  JFEコンテイナー、国内初のCr系ステンレスドラム缶発売
10/26  三晃金属、アモルファス横葺屋根材を発売/太陽電池一体型で軽量
10/26  トピー工業、中型トラック向けホイール 6%軽量化
10/22  住友金属、新チタン合金を開発 冷延コスト半減
10/18  日本特殊管製作所、次世代極毛細管を開発/最薄肉厚0.01ミリ実現
10/18  サンコーインダストリー、高強度ステンボルト開発/新幹線N700系に採用
10/16  大東精機、低音バンドソー発売
10/11  古河電工、新コルソン系合金開発
10/10  古河電工、車載ワイヤハーネスの軽量化技術を開発
10/10  日新製鋼が新耐候用アルスター鋼板/めっき量低減で販価抑制
10/9  フジテックス、高性能センサー搭載の金属選別機を発売

マグネ・炭素で新透明導電膜材 インジウム代替に/東海大など  東海大学開発工学部と産業機械専用メーカー・アイセック・ナノ中部(株)(本社=静岡市、資本金3450万円、永田義勝社長)の研究グループは30日、東京・霞が関ビルの東海大学校友会館で記者会見を開き、インジウムを主成分とする代替材料としてマグネシウム・カーボンによる全く新しい透明導電性材料の開発に成功したと発表した。インジウム価格はこの3年間で5倍程度に高騰し、その代替材料として開発が急務となっていた。

 同研究グループは水酸化マグネシウムの層状構造に着目し、そこに先端的な機能を付与することを目的に炭素を導入することで、新規の透明導電膜を開発した。また、水酸化マグネシウム構造に炭素を添加した薄膜材料でも高い透明性を実現した。

 同技術を採用することにより、薄型フラット・パネル・ディスプレー(FPD)や太陽電池、青色発光ダイオードなど、従来電極部分などにインジウムを主成分とする材料を利用してきた製品のコスト低減や安定供給の実現が期待できる。

 現在、透明導電膜の主要材料としてインジウム錫酸化物が用いられているが、その主成分のインジウムの供給不安や価格高騰が問題となっている。

JFEコンテイナー、国内初のCr系ステンレスドラム缶発売  JFEコンテイナーは29日、オンリーワン製品「21Crステンレスドラム」「鍋底ステンレスドラム」を10月から発売したと発表した。クロム系ステンレスを素材に用いたステンレスドラム缶の開発は国内初となる。

 「21Crステンレスドラム」はJFEスチールが2005年に開発したクロムを21%含有し、チタンと銅を添加したクロム系ステンレス鋼板「JFE443CT」を素材に使用したドラム缶で、SUS304製ドラムと比べて10%以上、安価なほか、同等の耐食性をもち、10年程度使用できるという。

三晃金属、アモルファス横葺屋根材を発売/太陽電池一体型で軽量  三晃金属工業は26日、アモルファス太陽電池一体型横葺屋根材「アモルファス段ルーフ230」を販売開始したと発表した。2008年4月から施工開始し、08年度の売上高は3億円を見込んでいる。

 「段ルーフ230」は表面がガラスでなく、フッ素樹脂フィルムラミネート構造なため、結晶系太陽電池一体型の横葺屋根材と比べて約3分の1の重量で、カバー工法での施工も可能。二重折の馳を使用した嵌合形状と特殊な吊子の採用により、高い耐風圧性能を持つほか、太陽電池のケーブル配線が簡単という利点がある。

 表面素材は滑雪性を持ち、積雪地でも使用できる。部分的な1枚単位の取り替えもでき、パネルが損傷した際に屋根全体を交換する必要がない。

 1枚当たりの公称最大出力は24ワット、寸法は長さ1900ミリメートル×働き幅230ミリメートルで1平方メートル当たりの重量は7・6キロ、価格は約8万円。

トピー工業、中型トラック向けホイール 6%軽量化  トピー工業は25日、従来製品に比べ最大6%の軽量化を実現した中型トラック用軽量化ホイールを開発し、納入を開始したと発表した。

 現在、中型トラックは排ガス規制のため車両重量が増加傾向にあり、積載量の確保や環境対策に向け、さらなる軽量化が求められている。トピー工業はホイールの板厚が最適配分となる不等厚鋼材を素材に供給することで、従来製品と比べて大幅な軽量化を実現した。

 ホイールのリム(タイヤを組み付けると隠れる部分)は、一般的に全断面が均等厚である板を使用する。成形加工性に優れる反面、リムの構造上不要な箇所も厚肉となり重くなってしまう。このため、成形後に板厚が最適配分となるよう、波形の形状を付けた不等厚鋼材を使ったコルゲートリムを新たに開発。このコルゲートリムを採用した中型トラック用軽量化ホイールを開発した。

 従来製品は1本当たり17キロだったが、このホイールを使用すると1キロ減の16キロに軽量化できる。自動車のバネ下重量軽減は、バネ上の約15倍の重量軽減と同等の効果が得られるため、ホイールに対する軽量化ニーズは高い。

住友金属、新チタン合金を開発 冷延コスト半減  住友金属工業は新チタン合金「SSAT―35」を開発し、薄板の冷間圧延コストを64合金の半分に抑え、量産を可能とすることに成功した。アルミ3%とバナジウム5%を添加して金属組織を微細粒化し、純チタン並みの冷間加工性を獲得。強度も64合金に近いレベルを確保した。今後は民生分野のほか、航空機分野における採用も視野に入れて需要開拓をめざす。

 同社は新合金開発にあたり、冷間圧延が可能なハーフアロイ(チタン―3%アルミ―2・5%バナジウム)をベースに合金成分を検討した結果、加工性と強度のバランスに優れた「SSAT―35」をこのほど開発した。材質記号は「Super Sumitomo Alloyed Titanium」の略。

 新合金はアルミ3%、バナジウム5%の合金設計で、α相とβ相の比率を変化させて微細な組織にすることができた。引張強度は810―1130メガパスカル(MPa)で、純チタンやハーフアロイを上回り、条件によっては64合金に近い強度をもつ。

 冷間加工性は曲げ試験の結果、純チタンのJIS2種と同等を実現。約6年間の研究開発期間を経て、冷間圧延では板厚1ミリ、板幅700ミリまでのコイル製造を可能としている。熱間加工性においても高温引張試験の結果、800度付近で1000%以上の超塑性現象が起き、好結果が得られた。

 新合金の冷延コイルの製造には現有設備をそのまま活用でき、新たな設備投資の必要はないため、受注次第ですぐに量産が可能。成分系が64合金と同じであることから原料も入手しやすく、合金スクラップのリサイクルも容易であり、環境面にも配慮した新材料といえる。

日本特殊管製作所、次世代極毛細管を開発/最薄肉厚0.01ミリ実現  日本特殊管製作所(本社=大阪府富田林市、植村功夫社長)は次世代コンタクトプローブ用の極毛細管を開発、このほど生産を開始した。通電性と機械特性を向上させた金の新合金の単層構造で、外径0・1ミリ、肉厚は従来比半分の0・01ミリ(10ミクロン)を実現し、引抜管では世界最薄肉を達成した。寸法切断の公差も0・01ミリ以下に抑えた「究極のパイプ」で、ウエハーレベルの超高密度検査に対応できるようにした。

 今回開発した極毛細管は、第4世代(G4)といわれるもので、通電性や摺動性を高めるため新たに開発した金合金の単層で形成されている。最小外径は従来と変わらず0・1ミリだが、肉厚を半分の0・01ミリまで薄くすることに成功、このほど量産を開始した。

サンコーインダストリー、高強度ステンボルト開発/新幹線N700系に採用  サンコーインダストリー(本社=大阪市西区、奥山泰弘社長)は、高強度ステンレスボルトの新製品「プレミアステンA2―80」を開発し、11月から生産を開始する。新幹線「N700系」車両向け部品に初採用が決まった。

 プレミアステンA2―80(JIS・B1054)は、クロム―モリブデン(クロモリ、SCM)鋼と同等の強度を持つ非磁性・高強度ステンレスボルト。鋼製ボルト並みの強度とステンレス「SUS316L」と同等の耐食性とコスト、さらに600℃の耐熱性を備えている。

 ボルト穴縮小による部材コスト低減、長寿命化によるメンテナンスコストの低減、素材リサイクル性や環境対応などを提案。締結設計から試験・品質保証・技術サービスまでフルサポートし、100キログラム単位で図面製作に対応する。品種は六角ボルトとキャップボルトでサイズはM6―12が中心。

大東精機、低音バンドソー発売  加工機械メーカーの大東精機(本社=兵庫県尼崎市東初島町2―26、杉本忠博社長)は、ステンレス鋼やダイス鋼、高合金鋼などの難削材用高速バンドソーマシン・SGAシリーズの改良型として、独自の消音機構を採用することにより、低音かつ高精度・高速切断ができる「SGA530CNC」の販売を今月から本格的に開始した。今後は他タイプのバンドソーにも消音機構を搭載し、特殊鋼分野向けの販路拡大を図る。

 シリーズのうちSGA530CNCは、業界初のツインサーボ切り込み方式(2軸のサーボモータ+ボールネジ式切り込み)の採用で、切込み量の左右不均衡を完全になくし、従来の油圧フィードバック切込み方式と比べ2・5倍以上の高速切断を実現している。

 改良型は、鋸刃を両サイドで案内するダブルガイドローラーと、ダブルインサートからなるサイレンサーガイド機構を採用。バイオリンの弦のように振動しやすい帯鋸刃の振動を抑えることで、従来式ガイドの90デシベルを超える大きな切削音に対して、80デシベル以下(同社による実測値)にまで低音化を実現しているほか、切削力や鋸刃寿命の低下も抑えられる。

 サイレンサーガイド機構は、標準装備の形で搭載されるが、既存設備に後付けすることも可能としている。

古河電工、新コルソン系合金開発  古河電気工業はベリリウム銅とほぼ同じ曲げ加工性を持つコルソン系合金「FAS―820」を開発し、サンプル出荷を開始した。本年度中に自動車の小型端子コネクター分野などに本格出荷する方針。自動車分野では電装化を背景に加工性や強度が優れたコネクター材料の需要が高まっている。同社の製品は民生コネクターに多く使われているが、今後は並行して自動車分野でも一層の拡販を図る。

 板条の曲げ加工性を示す限界曲げ半径は、同社のコルソン合金の主力製品である「エフテック97」が3なのに対し、FAS―820は0・5。ベリリウム銅(0―0・5)とほぼ同じ水準を実現した。クロムを添加して、結晶粒を従来品のほぼ半分まで細かくすることに成功した。製造過程で熱処理と圧延処理も工夫した。

 加工性とともに重視される引っ張り強度は、エフテック97が約700―800メガパスカルの範囲にあるのに対し、FAS―820はおよそ780―850メガパスカル。高強度品では1000メガパスカルを超えるベリリウム銅よりは低いが、エフテック97は上回っている。

 コスト面ではエフテック97より1―2割程度高くなるがベリリウム銅よりは安価なため、自動車の端子コネクター分野でも競争力が期待できるとしている。

古河電工、車載ワイヤハーネスの軽量化技術を開発  古河電気工業は自動車用ワイヤハーネス(組み電線)の自動車1台当たり搭載重量を現行の約30キログラムから軽量化する要素技術を開発し、2010―12年発売の新型車への採用をめざす。電線導体のアルミ合金化や超極細径化でワイヤハーネスの質量を軽減する。同社の試算では2000ccクラスの高級セダンでワイヤハーネスの一部をアルミ合金電線、超極細銅電線に置き換えた場合、約3・4キログラム、12%の軽量化効果が得られる。

 アルミ合金導体の自動車用電線は、銅導体の電線に比べて質量を20―40%低減できる。古河電工では銅の代替材料として導電率、接続性、強度、柔軟性などをバランスよく満たすため、アルミにシリコン、鉄、銅を添加した新合金を開発した。

 加えて、アルミ電線とコネクター端子を接続する際に問題となる、高圧着強度と低電気抵抗の両立を実現するため、独自の「二段圧着方式」を編み出した。ワイヤーバレル(コネクターの導体収容部)に段差を設けて、圧着強度と電気抵抗値がそれぞれ最適になるクリンプハイト(圧着時の高さ寸法)を実現した。

 ただ、アルミの導電率は銅の約60%なので、電線導体径は約1・5倍に太くなる。ワイヤハーネス全体のサイズアップを避けるため、銅導体断面積0・06平方ミリメートル(0・06スケア)の超極細銅電線を開発し、アルミ電線との併用を考案した。

 2000ccクラスの高級セダンでインパネハーネスと左右のフロアハーネスを開発品に置き換えた場合、車両1台当たり約3・4キログラム、12%の軽量化と約4・4キログラム、32%の銅量低減を実現できる試算。

日新製鋼が新耐候用アルスター鋼板/めっき量低減で販価抑制  日新製鋼は9日、溶融アルミニウムめっき鋼板「耐候用アルスター鋼板」の新商品「耐候用アルスターXV(エックスブイ)」の販売を開始すると発表した。

 アルスター鋼板は、ガルバリウム鋼板の1・5―3倍(同社暴露試験結果)という高耐食性を持ち、海岸地域や重工業地帯における屋根・壁材として採用されてきているが、新商品は機能を維持した上でアルミめっきの付着量を25%低減して販売価格を抑えた。海岸部におけるガルバリウム鋼板からのリプレース需要などを捕捉し、「耐候用アルスター」シリーズ商品の販売量を3年後に1・5倍に引き上げる計画。

 特殊皮膜処理技術も導入してアルミめっき付着量を25%低減。塩害、酸性雨など厳しい環境下でも高い耐食性を発揮するなどの特性を維持した。板厚管理をガルバリウム鋼板と同様のめっき処理前に変更し、建設設計者の使い勝手にも配慮した。

フジテックス、高性能センサー搭載の金属選別機を発売  環境機器メーカーのフジテックス(本社=東京都新宿区高田馬場、内藤力社長)は、シュレッダーダストやASR(自動車シュレッダーダスト)などからレアメタル、金属、色選別を可能にする高性能センサー搭載の選別セパレーター『メタル・ソーター』4機種を発売する。

 メタル・ソーターには、回収される金属に応じた選別機を取り揃えており『NESリニア選別機』『ISS電気式選別機』『X線選別機』、『FSSカラー選別機』がある。

 NESリニア選別機は、非鉄(アルミ・銅・真鍮・亜鉛等)を選別。極小サイズ(選別可能サイズ=Min5ミリ)の非鉄も選別できる。

 ISS電気式選別機は、ステンレスのみを選別したり、ダストから全ての金属を回収できる。

 X線選別機は、回収されたミックスメタルの中からアルミだけを選別できる。また、有機物の選別、木材や石、プラスチックの選別も可能。

 FSSカラー選別機は、ミックスメタルからアルミ・銅・真鍮などの素材ごとに選別する。また、プラスチック選別や基板回収もできる。