2014年11月11日

JFEスチール、「JFE―TF1」米R&D賞選出 省資源型ステンレス鋼

受賞発表会の様子
 JFEスチールの省資源型高耐熱ステンレス鋼「JFE―TF1」が、米国技術情報誌の「R&D Magazine」主催の2014 R&D 100 Awardsに選出され、7日に米国ネバダ州ラスベガスで受賞発表会が行われた。JFEは2年連続での受賞となった。

 同賞は、毎年その前年に販売された製品の中から、最も技術的に優れた100の製品を表彰するもので、「技術革新のアカデミー賞」とも言われている。20の技術分野における、産業界・学界・政府支援による開発製品が対象。今回JFEは材料部門で受賞した。

 JFE―TF1は、高耐熱性・高加工性を有する省資源型フェライト系ステンレス鋼板。800度超の高温下での耐久性および複雑な形状加工にも対応できる加工性を兼ね備え、エキゾーストマニフォールドや触媒コンバータケースなど、自動車の排気系部品に使用される。

 従来、耐熱部品には、耐熱性を向上させる特性を持つモリブデンを添加したステンレス鋼板が主に使用されてきたが、モリブデンは、価格が乱高下し不安定という課題があった。同社では、銅やアルミニウムなどの元素を活用し、モリブデンを添加することなくモリブデン添加鋼と同等以上の耐熱性を実現。同時に優れた加工性も有することから、従来は溶接で接合して製造していた部品を、一つの部品として加工することができ、部品製造の工数削減に寄与するとしている。

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