2015年11月17日

東邦チタニウム、サウジアラビア研修生第2陣を歓迎「新工場の要に」

 東邦チタニウムは13日、北九州市内のホテルでサウジアラビア人研修生の第2陣歓迎パーティーを開催した=写真。同社とサウジのタスニー社およびクリスタル社は同国内でのスポンジチタン製造に向けて昨年12月に合弁事業契約を締結。今年5月から同国ヤンブー工業団地で建設を進めている工場は東邦チタニウム若松工場をモデルとしており、人材育成のため同工場に研修生を受け入れている。

 第1陣の研修生23人は4月スタート。今回の研修生は45人で先月19日から研修を開始。ともに2017年4月まで若松工場で生産工程技術や技能、日本式職業倫理を含むモノづくりの精神などを学ぶ。当日は研修生のほか、東邦チタニウムの加賀美和夫社長をはじめとした関係者やタスニー社の関係者、経済産業省や北九州市など行政の関係者ら約150人が参加した。

 加賀美社長は「工場は2年後の17年5月の完成を予定しているが、完成後のスムーズな生産開始の最重要ポイントとなるのは工場を中心で動かす研修生皆さんの活躍だ。サウジアラビア国営テレビをはじめメディアの取材を受けるなど、合弁事業に対する国民の関心や研修生への期待は高い。若松工場で個々の技術・技能をはじめチームワークやモノづくりの心構えについて学んで欲しい」と激励。

 クリスタル社創業者のDrタラール・アルシャイヤ・タスニー社副会長は「工場建設ではスタッフの安全への熱心さから無事故・無災害が累計で50万時間を達成した。スポンジチタンの製造や製錬方法を取得しようとする熱心さに感動するとともに、仕事に貢献する魂と日本のマナー習得などをうれしく思う。日本での時間を有効に活用し、モノづくりの精神を学び合弁会社と皆さんの夢を実現し、豊かな文化を楽しんでほしい」と述べた。

 続いてムトラック・アルモリッシュド・タスニー社CEOは「東邦チタニウムとはスポンジチタン以外でも手を組むなど新たなビジネスを展開していきたい」と抱負を語った上で研修生に対して、「日本での時間を有効活用し、努力して日本のモノづくりの精神を覚え、安全に最善の注意を払いながら研修プロクラムを進めてほしい」とエールを送った。

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