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非鉄海外相場、パラジウム・ニッケル 供給不安で上昇

 ウクライナ情勢の緊迫化を受け、ロシアが主要生産国であるパラジウムやニッケルの価格が上昇している。ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のパラジウムはオンス800ドルを回復、2年8カ月ぶりの高値に上昇した。ロンドン金属取引所(LME)のニッケルは、セツルメント(前場売値)が1年ぶりの高値となるトン1万7000ドル台に乗せた後も、値を上げている。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部の芥田知至主任研究員は、「パラジウムは南アフリカ、ニッケルはインドネシアと、ロシア以外の生産国にも供給懸念があることが大きい」と指摘する。南アでは鉱山のストライキが長期化しており、インドネシアではニッケルなどについて禁輸措置を行っている。今後は供給が不足してくるとの観測が、両金属の価格を押し上げている。

国際価格の上昇を受け、週明け14日の東京商品取引所のパラジウムは年初来高値を更新。先限である2015年2月限は、一時グラム2662円まで値を伸ばした。年初から高値圏で推移し、足元では約13年ぶりの高値を付けたものの、騰勢は衰えていない。

パラジウムの生産は、ロシアと南アの2カ国で世界全体の約8割を占める。両国からの供給不安が高まるようだと、価格に上昇圧力がかかりやすい。一方、米国景気が回復傾向にあるため、パラジウムの主な用途である自動車触媒の需要は堅調に推移している。

ニッケルの世界全体の生産は、ロシアが約13%でインドネシアが約15%を占める。こうした中、インドネシアが今年1月から鉱石輸出を禁じた。需要を押し上げる材料を欠くため、世界的には供給過剰にあるニッケル。ただ、仮に同国からの輸出が全てなくなった場合、供給不足に陥る可能性が高くなる。