2018年7月9日

アサヒセイレン子会社 岡山、浸水で爆発事故

アサヒセイレン子会社の朝日アルミ産業(岡山県総社市下原1430―1)において6日午後11時35分ごろ、浸水による爆発事故が起き、付近の民家で火災が発生したほか、爆風で窓ガラスが割れるなどで住民十数人が軽傷を負った。

6日から7日にかけて西日本各地を襲った記録的豪雨により、岡山県倉敷市真備町では高梁川の氾濫により地域一帯が浸水するなど、深刻な被害を受けた。朝日アルミ産業の工場は高梁川の西岸に位置し、真備町からは数百メートルと近い。

同社によると豪雨による避難勧告を受け、6日夕方から稼働中だった溶解炉1基からの溶湯の抜き取り作業を行っていたが、作業中に河川の氾濫による浸水が始まったため、社長判断で作業を中断して緊急避難。その直後に爆発が起きた。

9日午後現在は水が引いて消防当局による現場検証が行われている。原因は不明ながらも、報道や経済産業省の見解では、水蒸気爆発が起きた可能性が高いとみている。

同工場は製鋼用アルミ脱酸剤を製造しており、月間生産量は1500トン。同社によれば、操業再開のめどは立っておらず、当面は同社グループの残る6事業拠点でバックアップ生産や外注で供給対応を行う方針。